200年ライフ終活のゴエス|傾聴力

介護予防
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傾聴力は相手の心に寄り添って聴く力です。
相手の言うことを理解できるには、相手の立場に立たないとわからないものです。

ケアマネージャーという仕事をされていても、名前ばかりで、ケアできっていない人は少なくありません。その最大の理由は傾聴しないからです。
最初からり添って聴こうとしていないのです。職業にしていなくても、傾聴できる人はするし、できない人はしないほです。

傾聴とはどういうことか、傾聴についてしっかり考えてみたいと思います。

傾聴力

 
 
具体的にどういうことでしょう?
 
人は誰でも自分を分かってほしいという欲求があります。
それが世間で言われているような「こうあるべき」の基準に達していると自分で思えていたら欲求も低く、低い分だけ率直に話せます。
 
「努力すべきである」
「人に愛されるべきである」
「人に親切にすべきである」
「ポジティブであるべきである」
 
といったことが達成出来ていると自分も周囲からも認められていると、話しやすくなります。
 
話しやすいと突直に聞くことができます。
 
しかし、自分で達成出来ていないと思うと、話がしにくく、率直でない分だけ分かりにくくなります。聞く側は何を言われているのか分からなくなりますので。聴く状態にギヤをあげないと相手のいうことが理解できません。
 
この場合、理解できたとしても、表面的な理解にすぎないので、受け答えが的をはずしてしまいます。悩み苦しむ人を支えるには「傾聴」が必要になります。
 
つまり、相手の心に寄り添って聴くのです。
相手の心に寄り添って聴くには、気持ちがそうであっても、技術がついていかないと寄り添えないのです。
 
そこで「傾聴力」「傾聴術」が必要になります。
 
話す人にとっては、「自分の話をじっくり聴いてもらい、親身になって分かってもらう」ことです。つまり助けてもらい支えになってもらえることなのです。
傾聴が支えになる理由
 
私たちは誰でも自分を表現したいと欲求を持っています。絵画や音楽など芸術はその一例です。化粧やファッションもそうです。
 
もっとも身近なものがコミュニケーションです。コミュニケーションには非言語的なコミュニケーションもあれば言葉のコミュニケーションもあります。言語的なコミュニケーションには深い欲求があります。
それができないと非言語的なコミュニケーションになってでも伝えようとします。

言語的なコミュニケーションが難しいと、孤独感から、怒りや腹立たしさから、心にない言葉を使ったり、心にない非言語的なコミュニケーションをします。
 
気軽に言語的なコミュニケーションできず、心にない非言語的なコミュニケーションが多いとは、それほど苦しいということです。その理由がなんであれ、たとえ思い違いであれ、本人には苦しいのです。
 
なので、悩みを抱えて苦しいときほど、分かりにくい表現になることを前提にどう聴き取るかが大切になります。これを合理的に考えるとなぜそこまで、面倒くさいことを、という考えになるかもしれませんが、だからこそ「親身になって」「心寄り添わせて」という次第なのです。
 
「親身になって」「心寄り添わせて」聴いてもらえると、もっと自由に話したいと思えるようになり、できるようになります。十分に表現できると楽になって、もともと自分の内側にあった「自分らしさ」「強さ」「やさしさ」が表現できるようになるので、コミュニケーションに潤ってきます。
 
極端な相手が植物です。
植物は犬や猫のような自己表現ができないので、より厄介な生き物です。つらくても何も言いません。育てる側の能力がより必要になります。物言わね植物の心を洞察し傾聴できる力がないと、光や温度など分かってくれる相手でないと枯れてしまいます。
 
傾聴力とは、「適切な環境があれば、その人らしく成長する」というポリシーに支えられた期待や信念が根本なのです。
 
 

唯一無二の自分らしさ

 
自分らしさとは、1000人いれば1000の自分らしさがあります。
人は誰しも唯一無二の存在なのです。
傾聴するとは、話し手の気持ち、感情、を唯一無二の存在としてありのままに聴くことです。しかし他人のことを聴くことはいうほど簡単ではありません。それだけに聴く側の真摯さが話し手に伝わらないと。信頼関係は築かれないので、それ以上のコミュニケーションはできなくなります。
 
関係を深めないと「自分らしさ」が語られなくなるので、対話は挫折します。
「自分らしさ」が語られ受け入れるには、話し手に語ってもらえないと受け入れようがありません。話し手に語ってもらえるには、語りたい欲求に正直になってもらう必要があります。
 
それには「こうあるべき」の呪縛から解き放し、話し手をそのまま尊重し受け入れることが大切です。「心寄り添わせて」とはそういうことす。
 
 
 

信頼

 
ところが世の中は、心寄り添わせることなく、観念的なまま、心の呪縛が解かれることなく、心の壁をつくり、率直な交流ができずに、人が人を傷つけあっています。
 
自分のままで受け入れてもらえるという安心感こそが欠かせないのです。
その安心感は、洞察力から生まれますが、洞察力は知識では発揮できないどころか障害になってしまいます。

「話し手」の話を、話し手であるかのごとく自分の体験として聴くことで話し手は安心し、この人なら分かってもらえるかもしれないと希望を持ちます。その希望をつないでいくことで、話し手は、自分への信頼を取り戻し、力を発揮できるようになるのです。
 

傾聴力とは、三段階で「信頼を築く」力です。

  1. 真意を聞きだす
  2. 相手の思考を知る
  3. 信頼を築く
傾聴力とは、信頼を築く技術であり力なのです。
その基本は話し手が聴き手を信頼するかのように、聴き手が話し手を信頼することなのです。
それには、立場の隔たりを超えて「傾聴」を「敬聴」にすることが大切です。
 

傾聴トレーニング

傾聴力をつけるには、ただ読むだけでは学びになりません。
実践力をつけるには、自分の頭で考えて、実際に書いて学びを進めないと力がつきません。
お客様相手の仕事の現場でも、スタッフ相手の場合でも、介護の現場でも、どこでも同じです。

あなたならどうするか、レッスンが必要です。
では早速エクササイズをやってみましょう。

答えは次回に。まずは間違ってもいいからエクササイズの実践です。

まず以下の点に気をつけてください。

  • 聞く耳を持っていない
  • 話を聞かされている
  • 尋問になってしまう

以上のような展開になってすまいとしたら、なにが間違っているのでしょう?
そうならないように気をつけて取り組んでください。

 

エクササイズ1

高齢者が集まって毎週集まって和気あいあいと「いきいき体操」を熱心にしています。体操が終わっても、仲良しが集まっておしゃべりを楽しんでいます。ところが最近松子さんが体操にも出れこないのでおしゃべりにも参加していません。

気になった竹子さんは、友達の梅子を誘って、様子を見に行くことにしました。

松子さんの家につくとチャイム押しました。

松子さんがドアまで出てきて、「こんにちは」と言ったのでので、竹子さんは声をかけました。

さて、あなたなら、なんと声をかけ、どのように応答しますか。

エクササイズ2

ある従業員はこんな不満を述べています。

「このまま続けていていいのか、不安になる。あれこれ言われるけど、やる気はなくなるばかり。働いていても面白いことはなにもないし、友達からは「他にいいところあるやろう」って言われるし、仲間も同じこと言ってる。早く辞めたほうがいいのかな」

さて、あなたなら、なんと声をかけ、どのように応答しますか。

200年ライフ終活のゴエス|傾聴力を鍛える
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