生前整理
生前整理は、当人にするといつも使っているものばかりという認識が強く、生前整理するものなんかないと思い込んでいる方が少なくないですね、
最近、ものを持たない暮らしを実践する人「ミニマリスト」がブログや書籍、海外でも映画になったりして注目されています。
「ミニマリスト」と呼ばれる人たちは「本当に必要なものだけで暮らすことで、かえって豊かに生きられる」という考え方でシンプルライフを過ごしています。
確かに一理あると思いませんか?
部屋に物が溢れかえり、いつもゴチャゴチャしているのは精神的に落ち着きません。それよりないほうがすっきりして暮らしやすいというのは事実です。
しかし、物がなく、物を揃えることに額に汗をした世代には「もったいない」が先立ち、せっかくあるものを捨てる気になれないのも事実です。
世界恐慌、戦争という激動の時代を過ごし「ものは大切にしなさい」と教えら育った人には理解できない価値観であっても不思議ではありません。
だからいって、老後、もので家の中が溢れかえってしまっては、自分だけではなく周りも困ってしまいます。
たくさんありすぎて、なにをどうしたらいいのか、金目のものもないようだしと、ゴミ出しする家族と険悪なムードになってしまっては元も子もありません。
実際お年寄りは、なんでも大事にしすぎて、大事なものも、そうでないものも一緒にしまってあって、探し出すのも困難ということが少なくありません。
そこでひとつご提案、これからは発想を変え、ものを「大切にとっておく」のではなく、「大切にしてくれる人に引き継ぐ」ことを考えるようにしてはどうでしょうか?
「大事にしてくれる人に引き継ぐ」とは、物には心があることを知っている人にバトンタッチすることです。
遺品整理でトラブル、家とは
遺品整理で、裕福なお宅ほど、もめるようです。
遺産相続ではもめないのは、裕福なお宅ほど遺言書があるからです。
なのに遺品整理でもめるのは、そこまで整理されていないからです。
一緒にお住まいだった娘さんは、お母さんが大事にされていた、好きで愛用されていたのを知っています。
なので処分できずにいます。処分されないのを見て、「では記念に私がもらっておきます」と遠い姉妹がズカズカと入ってこられる。
本当に大事に使ってもらうなら承諾もするものの、売却されるのは心を踏みにじられるようで「嫌だ」と語る娘さんは悩みます。
物が残された人の関係を壊していきます。
物には心があると信じている人には、それを使う使わないに関係なく、安くても高くても「物」は単なる物ではありません。その心を知らない人が入ってくると大事にしていた分だけ深く傷つきます。
このように心を傷つけ、関係を壊さないようにするために、「大切にしてくれる人に引き継ぐ」ようにされることをおすすめします。
なので、共通の趣味を持った知人たちにプレゼントしてしまうのも素敵です。
しかし、期待しないことも必要です。共通の趣味があれば話は別ですが、余計な荷物を押し付けられたと感じる人が大半です。
引き取ってくれる子どももいますが、やがては使い道がなく、処分に困るケースが多いのも事実なのです。捨てるに忍びなく受け取った気持ちを大切に感謝したいですね。
ではいつ生前整理したらいいのでしょう?
できるだけ若いうちに。遅くとも50代にはしておきましょう。
悲しい別れをした小林麻央さんや昔の夏目雅子さんのようなことは誰にも起こります。
自分の周囲には何人も30歳を目前にして亡くなっています。
症状も、環境も、麻央さんによく似た人もいます。
若いときには生前整理と言いません。
「ミニマリスト」ですね。
でも実態は生前整理と同じです。
ミニマリストは解毒、デトックスに通じています。
生前整理も解毒です。あとで物をめぐって心が痛む可能性があるなら、そんな毒は処分しておく方がいい。
そうは言ってもミニマリストも生前整理も、本当に大切なものは持っておこうとします。
愛された物はいつまでも大事に身近に置いておこうとします。
それはとっても素敵なこと。その素敵を体感するのが、生前整理です。
脳もモノのひとつ
脳には働きによってネットワークが機能しています。
しかし高齢化にともないネットワークに弱い箇所がでてきます。
そこでMCI(軽度認知障害)です。
この事態を早期発見することで、認知症は防止、改善できます。
歩く速さは秒速80cm(時速2.9km)以下になると認知症リスクが強まります。
MCIのリスクがある人は、歩行しながら話すと歩く速さが遅くなります。
ふたつのことが同時にできなくなるのです。
ネットワークが機能するのは神経細胞が傷つくからです。
脳内ネットワークを正常にするのは、すごく簡単です。1日1時間、週に3回3時間、早歩きをすればいいだけのことです。
これも生前整理のひとつなのです。
脳はいるけど、恐れは不要です。
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