200年ライフ終活のゴエス|介護予防・ADL(基本的日常生活動作)と楽しい記憶

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介護保険の等級を定めるのに使われているのは、ADL(activities of daily living)です。基本的日常生活動作(Basic Activity of Daily Living、BADL)とも言われています。

食事が一人でできる、排泄のコントロールができる、衛生を保つことができる、行動をコントロールできるなど、自分一人で日々生活していくことができるかどうかの基準に、どの程度の介護支援(2段階)、介護(5段階)が必要なのかを判定するに使われています。

いずれかの区分に認定されたのちに、介護保険サービスを利用することができ、その際に介護保険を使います。

食事の後、食器を流し台へ持っていく、トイレを使えば身ぎれいにして水を流す、食事の前に手を洗ったり、お風呂に入って身体を洗う、服を着替えることができる。こうした行動は家族の中で教しえられ、身につけていきます。

振り返れば、8歳から13歳の子どもが問われそうな課題です。

ところが高齢になり認知症を発症すると、長い間、自然にできていたことが、できなくなっていくのです。

その辛さを一番知っているのは本人です。

自然にできていたことが、なぜできなくなったのか、その原因も理由もわからないまま、基本的日常生活動作ができなくなったことに恐怖を感じています。

しかし、思春期になる頃までの記憶がしっかりしている人のADLはしっかりと維持されているといいます。

どんな記憶でしょう?子ども時代のことなので、楽しい記憶です。

楽しい記憶が認知症予防へとつながっているのです。

たとえば団塊の世代の人は、いまのように多様な価値観を経験していません。

ほとんどの人が同じような体験をしています。

裏返せば同じ話題で楽しめる機会が多いということです。

ブリキのおもちゃ、月光仮面、鉄腕アトムのヒーロー、ヒロイン、おもちゃ、金魚すくい、カキ氷、プロレス、王・長嶋、大鵬など決まっています。三丁目の夕日ワールドですね。

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年寄りの思い出話とみくびらないで、どんどん見たり話したりして、その効用を引き出してくださいね。認知症予防の心療回想法です。

「図書館戦争」に出てきそうなカッコいい、島根県出雲市ひかわ町図書館では、シニア向けの図書を大量に用意し、高齢者の癒しの場、世代交流の場として「思い出語りの会」が開催されています。

戦時中に大阪から疎開してきた子どもの写真、昭和初期の出雲地方の写真などを使用して、楽しくおしゃべりを楽しんでいます。

このような活動は、イギリスで一般的な高齢者へのサービスが、日本では、ほとんどないことへの気づきから始まったといいます。

心療回想法」ってご存じですか?

主に高齢者を対象に、人生の楽しい思い出を(特に子ども時代の)、肯定的な態度で傾聴するのを基本的姿勢とした心理療法です。古い写真や漫画、音楽、玩具、コイン、切手などコレクターアイテム、地図、歴史書なども使われます。

大きく分けて個人に対してマンツーマンで行う個人回想法とグループで行われるグループ回想法があります。

回想法はうつ病に効果があり、認知症予防にも使われています。心理療法の一つとしての利用のみならず「回想法スクール」「脳活教室」としても活用されています。

運動の習慣化を図り、結果として疾病予防・介護予防及び健康維持・増進につながる積極的な身体活動を伴うアクティブレジャー、世代間交流や地域活動として利用されることが多いのも特長的です。

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