頭のなかにあるあれも、これもを整理・整頓のお手伝いをするお遍路するFP、三宝院沙門です。今回は、アセスメントを設定して「現実」をどうすればよいかについてまとめてみます。
頭にあるあれもこれもという情報を「収集」すると、「Inbox」には仕事やプライベートのことなども入っているはずです。この状態では、やっつけ仕事になり気味でアセスメントの実現はできなくなってしまいます。
アセスメントのある仕事
アセスメント(assessment)とは、人や物の評価や判断、また課税や資産などの評価および査定などを意味します。アセスメントは用途が広く、業界やシーンによって意味も異なるため、難しいと思われがちです。福祉における介護アセスメントは、介護対象者やその家族との面談や聞き取りなどから、心身の状態や日常生活の状況といった情報を収集し、対象者の要望をくみ取って実現することです。
台湾での最大震度6強を観測した地震では、僅か4時間で開設された避難所の運営に注目が集まっていますが、アセスメントに明確な目標があったから実現できていると言えます。『人権』意識の高さです。このように相手の立場になって人権を考慮したライフスタイルは現実的な行動の違いで日々更新されていくのです。
「現実」をどう捉え方はヒトによって違いがあります。「私はOK,あなたもOK」自分がどの程度、肯定され、尊重されているかは、自分で設定できます。その繰り返しで他者の人権のアセスメントも高くなっていきます。
夢の実現も含めていろいろな「現実」が「Inbox」に集まった状態が整理できたら整頓して、「これならアセスメントが実現できる」と思える行動予定をマンダラチャートの一ページにTO-DOリストとしてアップにできたらアセスメントの準備完了です。つまりGTDを使って「やりがい」のある仕事が達成できるように脳と心のお掃除をするのです。
「Inbox」の現実をより具体的にする
それでは、アセスメントを設定して「Inbox」を整理しましょう。
アセスメントはストレスがなく、モチベーションを最高レベルに引き上げて、「Inbox」の中身を1つずつ確認し、具体的に何をしたらよいかを、To-doリストに書き出していきます。
To-doリストに書き出す前に、次の5項目に注意します。
- 価値観
- 目的
- 収集
- 見極め
- 整理
To-doリストに書き出すプロセスを、習慣にすることで「Inbox」に収集して整理、考えて見極めることを習慣にしているのと、出てきたことを見極めるのでは随分違いがあります。どのような結果をだしたいのか、価値観を大切にして、リストのして一貫していると、望むべき結果に行きつきやすい。自分がどのようなライフステージをプロセスしたいのか。日常レベルのすべてで反映されているかで望む結果は実現しやすい。
価値観はアセスメントする上で、最大のパフォーマンスを引き出して、人生を壮大なビジネスにするよろこび、仕事をゲームにする楽しみにするワクワクがあります。価値観は人生や目的を自明であるものも含めて明文化しておくと、何にでも興味を持ってしまうヒトを含めて、軌道修正や統合する上で、大いに貢献してくれます。その上で「収集」すると見極め、迅速にやれるようになります。
「収集」を習慣にする
収集はただ集めているわけでがなく、確実性を高める狙いがあります。収集は書類やメールだけでなく周囲にあるものすべて。たとえば棚、机の引き出し、カバン、ファイル、オフィス機器などを含みます。トリガーリストと呼んでいるもので、誰の助けも借りずに脳に広がっている無限大に膨大な空間にあるものを思い出すのは至難の技です。それをひとつに集まるのには「処理」という言葉で片付けることをそもそも認識を間違えている可能性があります。
私はチェックシート(トリガーリスト)を収納しているノートを管理しているメモ帳(バインダー)にいちばん高価なお気に入りのバインダーと使用しています。
「気になること」を見極める収集して、自分にとって確実な現実として明らかにすることは、単純そうに見えて奥深いものです。どんなに些細なことであっても、あなたの集中力を奪うことになる可能性のあることを無視すると思わぬロスになるものです。
これらを放置していると自分の管理上思わぬ災難になることも少なくありません。極端な場合では使えなくなった文房具を捨てないで持っていたためにストレスになると予想しないものですが、現実としては違います。多少片付いていないことがあってもストレスにならないと思うかかも知れませんが、現実は違います。
細かすぎるマネジメントは、マネジメントの負担を増大させるものだと批判の対象になるものですが、「済んでいないこと」を見極める前に判断してしまうことは、放置と同じなのです。アセスメントを達成する上で、価値観を見直し整えて、最大のパフォーマンスを引き出して、人生を壮大なビジネスにするよろこび、仕事をゲームにする楽しみにするワクワクがあります。つまりウェル・ビーイング(Well-Being)の実践です。
おもちゃ箱は、子供にとって「宝島」です。同じように『Inbox』は大人の宝島です。子供に片付けなさいというよりも、部屋のど真ん中に収納する箱を置いておくと、子供は「宝島」に直します。
具体的に整理整頓する
たとえば「1週間の国内旅行…」のメモからやるべきことを考えて、リストの項目にすると、「休暇の準備」と書いたり、詳細な項目として「スケジュールの決定」でひとまとめにしてしまいがちです。
しかし、このままのリストではものごとが前に進みません。「具体的な行動に落とし込まれていないと、ものごとは前に進まない」のです。「スケジュールの決定」と書いておいても、それを「どのようにやるか」「達成したいアセスメント」が書かれていないと、例えば、使える時間が30分できたとして、すぐに作業に取りかかるのは、なかなか難しいものです。この場合、理想的なTo-Doリストの書き方は、「(想定される時期の)スケジュール帳を見る」というのが一例です。もしかすると、その前にまずは、「想定している時期について他者に話す」が適切かもしれません。そうであるなら「◯◯に話す」ことがスケジュールのひとつにないといけないのです。
To-Doリストによくある書き方と理想的な書き方(具体的な行動に落とし込む)
- スケジュールの決定(想定される時期のスケジュール帳を確認する)
- 休暇の準備(想定している時期について他者に話す)
見極め〜「これならできる」と思える行動をする
大事な点は、リストに書き出したことで、「これならアセスメントができる」と自分自身が思う行動になっているかということです。
同じことは「Inbox」に入っている、ほかの事柄についても当てはまります。あなたの世界に舞い込んできた「現実」つまり、重要な事柄もそうでないことも、また、自分にとって気が重いこともそうでないことも、すべて同じように、「これならアセスメントができる」と自分自身が思える、イメージできる行動に落とし込まれたリストにしておく必要があります。
私たちはよくアセスメントの意識が全くない仕事に出会うことがあります。負荷を少しでも減らそうとしてはいけない軽減をやってしまった結果です。「収集」で脳と心の掃除をしたり、情報を集めているときにでてくるものの大半は、まだこの状態のものです。
ヒトがそういう仕事に出会うとどんな気分になるでしょうか。いつの間にか、ただこなすだけの仕事に終始するヒトに明日はないでしよう。「収集」をし、ゴエス(①整理②整頓③清掃④清潔⑤習慣)するルーティンを忘れたヒトが想像以上にたくさんいます。
つまり商品として世の中に出してはいけないものを、他と同じように一箇所に集める最大の理由は、気になるものとして、それらを「見極める」モチベーションを高める段階にあるからです。正しく見極めて世に出す。裏返せばチャンスがいっぱいということです。ほとんどのヒトは人生や仕事に於けるすべての気になることを「収集」しきれていないのです。私がいちばん高価なバインダーにこれらを「収集」している気持ちをお分りいただけたでしょうか?まだまだ頭の片隅にあったり、冷蔵庫の扉やコルクボードにピンで留められたりしていて、ほんの一部しか「収集」できていないのです。
人生の方程式は実践なり
その原因は生産性を妨げている「中断病」「会議病」によって引き起こされる障害にあります。
自分自身にとって「大切」「重い」と感じる事柄を、「これならできる」と感じられる行動に落とし込めていないと、頭のどこかで「そのリストを見たくない」と避けてしまっていることがあります。目に見えない障害が生じているのです。チャンスの放棄です。
「重い」ことほど、どうしてもやらなければならないことであるのなら、たとえ小さな行動であっても、本当に「できる」行動にしておく必要があります。あらゆることを、時間がある時にすぐに取りかかれるように整頓しておく。
「これならアセスメントができる」という行動に落とし込んでリストにした場合、そのリストの項目はどれくらいの数になるでしょうか?
ヒトによってさまざまですが、多くの人が50個から100個くらいになるのではないでしょうか。これがまさに、今の「現実」なのです。これまで見てきた「Inbox」も現実ですが、「Inbox」は黄金のルールの入り口と言えます。
「これならアセスメントができる」からスタートする
「Inbox」にあることをすべて、このような具体的な行動にしていくには、それなりに時間とエネルギーが必要ですが、1度やってみてください。
夢の実現も含め、やると決めていたことが、いかに曖昧だったかを実感できると思います。そして、おそらく、多くの方がその「現実」を目の当たりにして、「こんなにできない、無理だ」とも思うでしょう。
実は、ここが本当のスタートです。やれないことをどうするか、ほかの人と調整する必要があるのなら、その調整をどのようにするかを、「これならできる」行動として決めておかなければ、何も前進しないのです。
アセスメントを設定して、『よろこび』の共有に向かってスタートです。
ゲンキポリタン大学
「ゲンキポリタン大学」では、「社会人基礎力」をコアに<人生100年時代の曼荼羅>を描くように、ライフシフトをバックアップするさまざまな講座を、さまざまな方を対象に、さまざまな形態で開催しています。ご都合に合わせた形態をお選びください。
「社会人基礎力」(全6回)
- 人生100年時代社会人基礎力3つの能力
- 社会人基礎力①12のの能力要素
- 社会人基礎力②前に出る力を育てる主体性と8つの基準
- 社会人基礎力③考え抜く力を育てる思考法
- 社会人基礎力④チームで働く力
- 社会人基礎力に追加された3つの視点
GTD®勉強会
コラム 自我と交流分析
- 100年「し合わせ」な整え日記
- 自他肯定をライフスタイルにする『お粥さんプロジェクト』
- 人生の方程式から外れない<イマジン>3つの自我の使い方
- メンタルモデルを変える5つの心とエゴグラム
- 般若のゴエス|自分を忘れるアサーティブ・コミュニケーション
- 般若のゴエス|アサーション・コミュニケーション|率直について
- ロジカルシンキング
- ラテラルシンキング
- システム思考
関連サイト
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