無形資産を増やす呼吸、3つステップ3つの自信

マインドフルネス・坐禅 200年ゴエス
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こんにちは、あなたの願いを実らせるゲンキポリタン、三宝院沙門です。
200年時代のゴールドラッシュでは、気がつけば愛も資産も増えているありがたい呼吸法3つステップ3つの自信についてお話しします。
無形資産、つまり生産性資産・活力資産・変身資産、そしてパートナー資産は、金融資産に関わる大切な資産ですが、これらの資産を横隔膜を動かす呼吸法で増やす方法をお話しします。

 

『お粥さんプロジェクト』のテーマは「分かち合い」です。
パートナーと仲良く暮らす200年婚のコツは、「面倒くさいコトが楽しめる」ことにあります。面倒くさいコトには、当たり前すぎて見えないことが潜んでいます。
見えないことに身体を動かして気づき、呼吸と心を整える動きが愛の正体です。パートナー資産を豊かにするトレーニングは、無形資産を増やして、真に自由で豊かなライフシフトのエネルギーになります。心と身体を動かして気づくからエネルギーになるんです。

200年時代のゴールドラッシュ|7つの遊び道具と遊び方
人生100年なんて、軽い軽い、医療の進化もあって、寿命は延びる一方。120歳、130歳も現実になってきました。ますますライフプランの重要性は増す一方、逆に福祉も限界で「一億総投資」が当たり前の時代に突入して政策も投げやりになってきましたね。これを政策とは言わないでしょう!と思っても自分で守る時代の遊び方。
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無意識に気がつけば資産が増えている正しい呼吸法

宝島遠征

私たちが、日常寝ても覚めてもしているものに呼吸があります。
呼吸といえば坐禅を連想しますが、坐禅は大脳に任せきりの呼吸を通して自分を観察する行為。呼吸がいっときも休まず行なわれているのは、もともとのいのちが生きようとしているからです。
呼吸が停止して復活しなければ、その段階で生きることはできません。

坐禅は普段あなたが省みていない、いのちの動きを観察する行為
正しい呼吸が大切なのは、生まれたときから死ぬまで、任せきりにしていることに気づくことにあります。本来無一物で、すでに必要な能力を備えて誕生したのに、十分に使い切っていないことを正すのが禅なのです。

禅は、宗派を問わず、作法に違いがあっても、坐禅と作務(さむ)が主な修行です。禅は仏教を学ぶ、つまり悟るためのトレーニングです。僧侶は応量器(食事の器)だけを持って本来無一物の状態で入門します。

私たちの暮らしにも作務の内容に違いがあるだけで、本質は同じ。大脳がノータッチでも呼吸が続いてくれるのはありがたいことで、トレーニングだと意識していないだけです。
気がつけば愛も資産も増えている呼吸法は、大脳の厄介にならず無意識に繰り返されていること、つまりあまりにも当たり前すぎて見えないことの大切さに気づく禅的生活の始まりの一歩です。

心と身体は発電所です。

資産を増やし愛を高める呼吸で、BDNF、セロトニンが増える

セロトニンとメラトニン

脳内物質では、なかでも有名なのがBDNF( 脳由来神経栄養因子)の増加です。BDNFは、BDNF遺伝子から生成される蛋白質で、神経細胞の細胞分裂を活性化し、新しい神経細胞を作り出す元と言われています。

また、運動、呼吸法により脳内のセロトニンが増えます。
セロトニンとメラトニンは太陽と月のようです。
セロトニンは、精神の安定や睡眠に深く関わっている神経伝達物質です。
セロトニンが不足すると、ネガティブな思考になったり、内臓の働きや代謝が下がったりするため、心身の安定のためには不足しないように分泌させることが重要です。

セロトニンが増えることで精神の安定性を生み出し、前向きになり、うつ病にかかりにくくなります。

日中に分泌されたセロトニンは、夜になると睡眠ホルモン・メラトニンになります。
セロトニンの分泌が十分だと、その分、メラトニンもスムーズに生成されて、快眠につながります。

快眠につながると翌朝の目覚めもよく、モチベーションも高くなるので、運動への意欲も高まります。アルツハイマー予防だけでなく、運動から始まる好循環な毎日によって若返りを体感できます。

良い呼吸は運動したように、心地よい疲れになり、しかもメラトニンが増えるので、入眠しやすくなります。ぐっすり眠れるので、睡眠の質も高くなります。サイクル化をルーティンにすることで、ただ呼吸するだけ、歩くだけで、パートナー資産、活力資産が増えて、億劫に感じる気持ちが薄れていきます。

丹田呼吸法のやり方

丹田呼吸法

①お腹を全力で、とにかく力の限り引込める。

②十分に引込められたら、今度はみぞおちも全力で引込める。

③みぞおちが十分に引込められたら、今度は腹筋の横側も力を振り絞って引込める。

もし余裕があれば、胸の筋肉が力まない様に、胸だけは緩めてリラックスさせて下さい。  

⑬丹田呼吸法
 

呼吸法を行うときは余計なことを考えずに集中することがポイントです。

息を吐くときには体中の悪いものを全部出し切り、吸う時はいいエネルギーを体中に充電するイメージでやりましょう。

痛みから救った内観の秘法

白隠禅師

「丹田呼吸法」の原型を作ったと言われているのが白隠禅師です。

臨済宗中興の祖と称される江戸中期1686年1月19日(貞享2年12月25日) – 1769年1月18日(明和5年12月11日)の禅僧です。
臨済宗妙心寺派法輪寺は通称「ダルマ寺」の名で親しまれている法輪寺は、達磨大師の禅画を多く描いた白隠禅師ゆかりの寺です。
達磨(ダルマ)は縁起物として日本人には馴染み深いですが、元々はインドから中国に禅宗を伝えた禅宗の初祖です。

白隠禅師は修行はするものの停滞し、長野県飯山の正受老人(道鏡慧端)にあなぐら禅坊主と厳しく叱責され、その指導のもとで修行を続け第2ステージの悟りに到達します。しかし禅の厳しい修行が心身に極度の緊張状態を長期間にわたってもたらした結果、禅病を発症して重篤な抑うつ状態に陥り苦しまれた方です。

心の苦痛からも身体の苦痛からも解放する呼吸

白隠禅師修行の場

京都北白川の山中にある岩窟に数百年住んでいたという伝説の白幽子(はくゆうし)仙人から癒しの健康法である「内観の秘法」を授かって回復します。

内観の秘法とは、いまでいう「丹田呼吸法」です。
寝ても覚めても呼吸をやめれば人は死にます。とても簡単な理屈ですが、当たり前すぎて正しい呼吸を気にせず生きています。そのため実際には間違った浅い呼吸による病は蔓延しています。
良い呼吸とは空気をたくさん吸い込む深呼吸だと思い込んでいる人がいます。それも大切ですが、それ以上に長く吐く呼吸が大切です。長く吐く呼吸はロングブレスではなく、ため息のように吐く呼吸です。

間違った浅い呼吸は酸血症の原因になり、心臓・肺さらに全身のダメージになり気力を弱めます。
内観の秘法は、とてもシンプルです。白隠禅師の内観の秘法はこちら。

白幽子の机上には『中庸』『老子』『金剛般若経』のみが置かれていたといいます。
つまり白幽子は、学んだことを一切、手放した状態(禅語:放下著〜ほうげじゃく))を身につけていたようです。
「学ぶのではない身につけるのだ」と言った有名人がいますが、そういうことですね。

回復した白隠禅師はさらに修行を続けて、42歳の時にコオロギの声を聴いて仏法の悟りを完成したといいます。白隠禅師は、この時、立ち直る力を知った瞬間を体験したと思われます。

痛みに対する3つのステップ

丹田呼吸法

感情の痛みに対処するには3つのステップがあります。

  1. 注意
  2. 情動
  3. 認識

最初の「注意」のステップは、単なる手続きのようなものですが、ここで心を落ち着けないと残りのステップに進めません。

ほとんどの場合、「情動」に進みますが、「注意」のステップはうまく乗り越えないと、躓いてしまい、根本的な原因が解消できなくなります。「認識」のステップに進みますが、「認識」に入れなくなってしまい、問題がくすぶり続けます。こうなると「注意」「情動」「認識」の間を行ったり来たりしながら、落ち着けないまま、認識しなければならなるので、「注意」と「情動」に認識の役割を委ねないといけなくなります。

では、白隠禅師は感情の痛みにどう対処されたのでしょう?

感情の痛みには、人に対処するのではなくプロセスに対処します。

  1. 注意
  2. 情動
  3. 認識

3つのステップごとに見ていきます。

Step1.注意

まず、何が起こったのか、注意を総動員して、心を落ち着かせます。
マインドフルネス(対象を定めてなりきる)を全力で作動させます。この場合、対象を呼吸と定めて呼吸に注意を集め、苦しみをあおってくる思考(=マインドトーク)から離れます。

呼吸に注意を向けると心は嘘のように落ち着きます。吹いていた強い風が止まったように静まるのでマインドトークを遮断します。静かになるので、過去や未来を遠ざけて、いまここに集中できます。

ストレスを受けている最中にあっても、こうした反応を得るには日頃から慣れておき、筋肉や神経の動きと同じように、本能的に作動することが大切です。

問題解決にあたっては、落ち着いたなかで「さて、どうするか」の気構えを作ります。
心身ともに父親、娘の縁起を察し、自分は無防備なまま苦しみを受け入れて、その上で、自分になにができるかを考えることです。

そのために大事なのは、この段階では、誰の感情にも触れていないことです。相手の痛みに注目して自分に転移させると相手の気分は良くなっても自分は気分が悪くなってしまいます。

ところがほとんどの場合、転移ゲームをやってしまいます。
相手を受け入れるときに、感情まで抱え込んでしまうのです。
すると相手の痛みを、自分が受け取っただけで、痛みが移動しただけで軽減していないからです。
これでは無限の蟻地獄に堕ちてしまいます。

マインドトーク

Step2.情動

「情動」とは、心理学用語で、怒り、恐れ、喜び、悲しみなど、比較的急速に引き起こされた一時的で急激な感情の動きのことです。

ほとんどの場合、ステップ1の注意だけでは対処できません。情動への対処は感情の痛みを感じている最中にも、心の初期設定は平穏と喜びであることを思い出して、マインドフルネス、対象になりきります。呼吸で落ち着いたら、対象を相手に切り替えます。この場合、娘と両親の宇宙になります。

宇宙になりきるとは、人には縁起が絡みついているので、個人の枠を超えて、本人も気づかない要因が絡んでいると理解することです。もちろん、どのような環境にあるのか、咄嗟に判断することは不可能なので、言動によって決めつけないことです。同じことは自分にも言えます。その時々の自分は数分前の自分と違う自分です。自分も縁起で刻々変化しています。

みなさんも経験があると思いますが、何をやっても感情が落ち着かない、ますますイライラするばかりという日があると思います。こんな時は海が大時化で眺めているしかない時があるのと同じです。

たとえば娘の両親の怒りはなんでしょう。
相手は自分の苦しみを取り除いてほしいだけでなく、ともに苦しみを分かち合ってほしいのです。
自分自身が痛みに苦しみ、苦しみから抜け出すことをしないと、抜け出す方法を教えることができません。

なので痛みから逃げようとしないで、自ら進んで感情の痛みを体験するようにします。
感情の痛みの正体は嫌悪感です。嫌悪感だと認識するだけで感情の痛みは和らぎます。
嫌悪感は実体のあるものではなく、不快な感覚にすぎないと理解して自分に癒しを向けると和らぐのです。嫌悪感への最強の対抗手段はたっぷりと満ち足りたあふれんばかりの愛情です。
クレーム処理を思い浮かべてください。嫌悪感を鎮めるのは相手の役目だと考えますが、もっとも簡単なのは自分からの愛情を受け取ることです。愛情の裏付けになっているのは自信です。

第二の対抗手段は、自分の思考に対する観察と冷静な判断です。
暴風に晒されているいまこの思考は自分の思考でないとする判断です。嵐の空にかかっている黒雲が本来の空でないように、いまの思考は自分の心ではないという判断です。

Step3.認識

感情の痛みをもたらした状況を考え直すことで感情の痛みに対処するのが「認識」です。

最大限の客観性をもって物事を見直して再解釈します。
しかし、どんなに頑張っても不完全な情報になります。
集めた情報が不完全なうえに、人が一度に処理できる情報量に限界があるからです。
さらに始末に悪いのは、欠けている情報を想像で補ってしまうのです。
結局、ネガティブな認識よりも、ネガティブな認識の方が正しいだろうと無難な方を選択してしまうのです。するとオセロゲームのように次々と白から黒に変わってしまいます。

つまり、想像よりずっと多く、いたるところで口を開けて待っているカバのように、間違った認識が待ち構えているのです。ある人の言動で、自分が感情を害したら「悪意を持っている」とネガティブな認識をしてしまうのです。結果、相手は自分が感情を害したことを知るとショックから近づかなくなってしまうのです。

このようなことがパターン化してしまうと、癖のように繰り返すようになります。

呼吸から生まれる三つの自信

白隠禅師とダルマ

個性に富んだ多くの生物がつながりあって生きていることを「生物多様性」といいます。
生物の二文字を人間に変えると最近なにかと騒がしい「(人間の)多様性」です。

多様性を違う見方をすればバラバラということ、「生物多様性」とは、つながっていることが大切なのです。ユングが提唱した『シンクロニシティ』の下敷きになる「集合的無意識」密教の「曼陀羅」に通じる話です、

ところがなかには心無い生物がいます。心無い生物にもそれぞれの宇宙があり、見えないつながりで生きています。自分の価値観で生きている違う生物には「多様性」を認識することが簡単ではありません。

「多様性」は人権と深くかかわっていて、人権を尊重されないことからそこにストレスが生じる素地があります。

自分を信じることができる生物は他者に依存しなくても生きていけるので、多様性を受け入れることができます。その代表格が白隠禅師のような人です。自信は三つの健全な源から生まれます。 

では3つの自信がどういうものか、順番に見ていきます。

  1. 知ることから生まれる自信
  2. 平静さから生まれる自信
  3. 立ち直ることから生まれる自信

知ることから生まれる自信

魔女の宅急便

なにをどう知ることで、どんな自信が生まれるのでしょう。
世界と比べて賃金があがらない我が國で収入アップを実現するワークシフトに自分再教育は、重要なテーマです。

物には作った人の思い、送る人の思いがある。見えるもの、見えないものの思いを運ぶ宅急便を、27年間書き続けた「魔女の宅急便」の原作者、角野栄子さん86歳は、誰でも魔法を持っている。好きなことをひとつ一生懸命やれば魔法になる。いくつもあれば魔法でなくなる。といいます。

白隠慧鶴は、一途に禅の道を極めることで、禅の達人になりました。また禅病を発症するまで打ち込んだことで回復する必要から数百年生きたという白幽子からは呼吸法を完全マスターします。専門知識を知ることを通じて、あり方を知り、自分を知ったのではないでしょうか。

世界的な需要アップが続く時代に値上げラッシュは避けられません。
対抗手段である賃金アップはままならず、自分でするのが常識になりつつあるご時世に、ライフスキルと専門スキルのWアップは必須です。

角野栄子さんが言う「好きなことをひとつ一生懸命やれば魔法になる。」
魔法とは、気づきから自分を知ることではないでしょうか。
知ることがなんであれ、知ることがあれば学びになるのです。

平静さから生まれる自信


円相

中庸に学ぶ

平静さにマインドフルネスは有効です。
マインドフルネスはライフスキルを育てなおす礎になります。

学びとは継続です。一時の感情の興奮で継続はできません。継続は反対の作用です。
激しい恋愛感情は一時的な興奮でも呼び起こせますが、安定した継続的な恋愛感情、慈しみ思いやる慈悲・慈愛の思いは平静であって実現します。

心を落ち着ける坐禅、瞑想は、緊張からは得られません。

正受老人(道鏡慧端)にあなぐら禅坊主と厳しく叱責され、禅病になるほど没頭した後に、白幽子から「内観の秘法」を教わり、42歳の時にコオロギの声を聴いて仏法の悟りに到達します。
「内観の秘法」とはロングブレスとも違って、身体の自然なリズムに同期する緊張のない穏やかな呼吸です。やってみてください。実感するはずです。

学んだことも全部手放し、緊張のない状態で自然と身体を自分を同期させる、揺るぎのない自分を平静さから得た自信が、赤ん坊の抱え、怒りの頂点に達した親と対面しても動じることなく、対処方法を考える余裕になったのではないでしょうか。

私は娘との交際を巡って、怒った親からストーカー呼ばわりされたことがありました。
ご両親が何を心配しているのか考えた上で考えを述べました。親は娘はあなたのことを紳士だと言っているとようやく本音を語りましたが、つまり話の本筋は結婚に対しどう考えているのかを知りたかったのです。

言い出す方が興奮して平静でないことが多いので、話の内容と表向きが全く逆ということが少なくありません。何を言いたいのかを理解するには平静さが必要になります。いつも平静でいられる自分を創ることは「し合わせ」の条件です。

立ち直ることで生まれる自信

夜間暇話

夜船閑話

白隠慧鶴は、一途に禅の道を極めようとして、頑張りすぎで燃え尽き症候群のような禅病になったことは、私たちが注意するべき点です。マインドフルネス、瞑想ブームは結構なことですが、白隠禅師が禅病になった顛末は「夜船閑話」に詳しく書かれています。

ひどく落ち込む体験をしても、自分には乗り切れるという自信は、どこからどのようにやってくるのでしょう。一般に避けたいと思うのが常ですが、逆に避けずに直視することが立ち直る勇気になります。

なぜ、直視できるのでしょう。
死んだら、すべて消えてしまうという究極の真実です。
うまくやりたい、成功したい、思いが強いと執着心が強くなって身動きできなくなります。自分の思いが強いとどんどん鬱になりますが、どんなにあがいても死ななかった人は誰もいません。

怒っている父親に対峙した瞬間、身に覚えのないことをまくしたてられたら、唖然とするでしょう。しかし、「おおーそうか」と言って赤ちゃんを受け取ることは、これから先の暮らしを予測したら、とてもできることではありません。ここでの立ち直る力とは、嵐の中に突然、放り出されるのに似ています。

人は誰でも、悩みを解き、苦しみから脱出するエネルギーを持っているといいますが、頭に記憶している知識では役に立ちません。死ぬことを身体で学ぶのも禅の教えです。

 

白幽子の机上に「中庸」「老子」とともにあったという「金剛般若経」はイギリスの老舗文芸誌GRANTAに世界を変えた本10選の1つです。

ダライ・ラマ法王14世も弟子たちに説いた「金剛般若経」には、世の中で生きる人共有の関心ごと「どのようにしたら苦しみから解放されるだろう」という問いに答えるかのように、「心の持ち方」が語られています。白隠禅師はすでに用意があったのでしょう。

どんなときに気分は沈むのか、思い通りにならないときです。良いこと悪いこと。うれしい、悲しい。なにごとも二つに分けて対比して、固定した動かし得ないものと思い込んでしまうが、すべては自分の心の中で描いた映像でしかない。
決めつけ、思い込み、分け隔てせずに、世界のいかなるものも、動かないものとしてではなく、生まれ、変化し、滅ぶもの。良いことの中に悪いこともあり、悪いことの中に良いこともある。 そしてその発見、体験を材料に「よし、もっと素敵な生き方をしてやるぞ」と中庸をまっしぐらに突き進めば面白いこともたくさんあるだろうと期待をしたのではないでしょうか。

禅語「放下著(ほうげじゃく)」

白隠禅師

白隠禅師は、人、動物は同じ波動を持っていないと理解し合えない仕組みだと解っていたのです。
自分と違った考えや対極にある価値観を持つ人の意図や心を認め、他者を理解する気持ち、見えないものをみようとする態度がないと、成り立たない仕組みを受け入れていたのではないでしょうか。

禅語に「放下著(ほうげじゃく)」という言葉があります。放下とは手放すこと。著は命令の意味。つまり「放下著(ほうげじゃく)」とは手放してしまえっという意味です。

では、何を手放すのでしょう。
「自分(執着)なんか、どうなってもいい!」と捨てるのです。
自暴自棄になるのではなく一切の執着を捨てるのです。
ヒトは「本来無一物」に立ち返るのです。これが「放下著(ほうげじゃく)」です。

人は自分の考え、価値観を背負って悩みながら生きています。
自分だけに都合の良いエゴを投げ捨ててしまえば仲良く楽しく暮らせます。

白隠禅師は、無色の子どもの心に戻って、健やかな知恵を頼るに、降って湧いた災難を災難とも思わず、いまここを生きたのでしょう。

「白隠禅師と赤ちゃん」の事件が解決に向かったのは、娘の正直な告白からです。
娘の苦しみを白隠禅師が引き受けて、本来なら娘がするべきことを身代わりになって、やり遂げてくれたからです。だからと言っていつもうまくいくとは限らないので、期待してはいけません。
それも放下著」の心でしょう。

丹田呼吸法で、一切の執着を吐き出すようにしてください。

放下著(ほうげじゃく)は清掃で毎日行うルーティンワークにする
疲れたら、自分がなにかに執着していないか、寡黙に自問してみましょう。気づいてからの『放下著』も効果がありますが、ストレス対処としては効果がありますが、禅は対処療法ではありません。哲学として身につけ、行動で実践することが欠かせません。丹田呼吸法を取り入れた呼吸と清掃をルーティンワークにします。

まとめ

ヒトは本来無一物であり、いま、ここ、この瞬間しか生きるコトができません。
真実の瞬間があり、真実の瞬間を生きるだけです。

ケ・セラ・セラ、なるようになる。子どものように自由に無邪気に瞬間を全力で生きたいですね。

瞑想の落ち着いた静かな環境で呼吸を行うと効果的です。
自分が主体となって呼吸で骨格筋を動かす習慣を身につけましょう。

活動が部屋の中、主体になっていくと、セロトニンが不足します。
そこに考えごとが増えるとストレスが増え、セロトニンがとメラトニンの分泌の循環が狂っていきます。

その状態で気になるトラブルが舞い込んでくると、脳に酸素が届きにくくなり、心身とも変調をきたします。

思えば一年間は、あんなに元気だったのに・・・と言われていた人がどんどん調子を崩します。

その異状は、睡眠に出ます。
「寝つきが悪い」のひとことは、やがて体中に問題となって現れます。
たかが睡眠は、場合によっては命とりになる前兆だったりします。

マインドフルネス瞑想は坐禅の形にこだわりません。慣れると骨格筋を動かすチャンスはいくらでもあることがわかります。マインドフルネス瞑想のメリットは自分を使い切ることにあります。
動かすだけではなく、対象になりきるチャンスがあるので、集中力も高まりストレスを低減できます。つまり「調和」です。

しっかり眠れるようにセロトニンがとメラトニンのマネジメントは気合を入れて、片手間のマネジメントにならないようにしたいものです。丹田呼吸法は、すぐれた対策のひとつです。
時間もかからないので今日から取り入れましょう。

 

 

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