12の能力要素①社会人基礎力【主体性】の鍛え方

200年ゴエス
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人生がどのように映るかはヒトそれぞれですが、楽しいこと、つらいこと、悲しいことも含めて、人生は大自然に負けずに美しいものです。
美しさに気づくには「社会人基礎力」は重要な役割を担います。
社会人基礎力12の能力要素とは、人生100年時代を公私ともに「し合わせ」に生き抜く知恵です。

昔昔、私たちは、このような3つのステージを生きる暮らしを続けていました。

しかし、現代ではこのようなステージを送るヒトはいません。
生涯学習が当たり前の「人生100年時代の社会人基礎力」では、年齢に関係なく3つの能力12の能力要素から主体的に増加の法則を活用します。
<3つの能力>
①前に踏み出す力 ②考え抜く力 ③チームで働く力

12の能力要素
主体性、働きかけ力、実行力、課題発見力、計画力、創造力、発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力

増加の法則とは、対象について学べば学ぶほど、考えれば考えるほど増加するというもの。主体的になりたければ主体的に取り組むほど主体的になります。

主体性】のある生き方、働き方を反映する、しないは自分次第です。おしゃれでかっこいいライフスタイルもあざやかな「社会人基礎力」を完全マスターするために、3つの能力と12の能力要素をシリーズで全解剖します。
主体性に迷ったら『自利利他が鉄則の【主体性】の鍛え方』を説明します。

なぜ、主体性が必要なのか

rapport

テクノロジーによる自動化はさらに進展し、その恩恵で生産性も向上して、働くヒトの業務内容はどんどん変わり続けます。「社会人基礎力」の基盤である3能力と12の能力要素の学びに終わりはなく、一生涯続くことを前提に自分が大切にするライフスタイルで主体的にライフシフトする愉しみは必須の能力になります。一方で、パンデミックのリスク。自然災害、人為的な破壊活動はいつどこで起こるかわからず、政府の債務の膨張は不安定さを示しています。長寿とリスクと経済を繋ぐ主体的な「健康」への意識も増加しています。

ライフステージ

「ライフスタイル」とは、広い意味では「生活の様式や営み方」を指します。一般的には、「人生観・価値観・習慣などを含めた個人の生き方」という意味で使いますが、個人の人生観なども含め「生き方そのもの」を指します。個人個人の「社会人基礎力」はライフスタイルを反映しているので、理想の「社会人基礎力」を育むプロセスで、「し合わせ」なライフスタイルにしたいですね。

ダライ・ラマ法王14世
「ヒトは金を稼ぐために健康を犠牲にし、健康を取り戻すために金を犠牲にする。また未来を心配すぎるあまり、現在を楽しめない。その結果、現在を生きることも未来を生きることもできなくなっている、そして、自分の命が永遠に続くかのように日々を漫然と生き、真の意味で生きることがないまま死んでいく。」とダライ・ママ法王14世はただ生きているだけの人生の虚しさを語っています。

自身が主体的に責任を果たすことが出来るなら、生きることがないまま死んでいく虚しさから解放されて、ダライラマ法王の懸念は愛にかわります。【主体性】を発揮して主体的に生きるとは、家族や大切なヒトとの間にラポール(信頼)の橋を架けることに他ならないからです。

ラポール」とは、広く知られた心理学用語です。フランス語で「橋を架ける」という意味で、心が通じ合い、互いに信頼しあい、相手を受け入れている信頼関係を表します。カウンセリングをするうえで、最も重要な、コミュニケーションスキルの1つで、セラピストとクライエントの相互の信頼関係のことを表します。 一般に信頼関係はライフスタイルを通じて育まれますが、そのライフスタイルとは、自他肯定、私はOK、あなたもOKのことで<自利利他>を主体的に実践することです。

主体性のあるヒトになるために

ラポール

主体性】のあるヒトとは、責任を引き受けることができるヒトです。責任を取るとは、罰を受けることではありません。約束を果たすことです。つまり自身の存在証明であることに喜びがあるのです。
自身が主体的に責任を果たすことが存在証明になるライフスタイルを実践するなら、愛を引き寄せることができるでしょう。

主体的であることは、責任を引き受ける以外に次のようなメリットがあり、どれも真に豊かで「し合わせ」なライフステージに貢献する根本的なものばかりです。

主体性のあるヒトの特徴

主体性】のあるヒトには、自分とエゴを区別できる共通した特長があります。自分とエゴは見分けにくいものですが、自分とは責任を引き受けることでプラスのエネルギーを生み出します。エゴには妬みや執着など被害者意識がありマイナスのエネルギーを生み出します。なので自分がネガティブなエゴのエネルギーに傾いたら、主体性を使ってポジティブな自分に集中します。エゴには主体性がないのです。だから【主体性】のあるヒトを見分けるコツは簡単です。

以上は【主体性のあるヒトの特長的なあり方です。それぞれ説明しますが、どのスタイルにも自在性と柔軟性があり、ブレない姿が目に浮かびます。主体性、働きかけ力、実行力、課題発見力、計画力、創造力、発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力が相互に関わりあってひとつに融合しているようです。

テクノロジーの発達やグローバリゼーションなどを要因として、私たちを取り巻くビジネス環境は目まぐるしく変化し続け、そのスピードは加速が続き、常に最新の情報をフォローし続けていく重要性が強調されます。環境に順応することが求められていますが、忘れてならないのは、テクノロジーや環境に使われるのではなく、使いこなす私たちそのものは変化していないことです。

ヒトはみんなラポール(rapport)を求めています。求めていないヒトはいません。
求めても得られない体験をしたことが傷となって、さらに傷つくことを怖れて、求めない、否定する、主体的になれない、社会人基礎力に背中を向けるといった悲しいことが起こりますが、ラポールを架ける存在になってほしいという願いが社会人基礎力12の能力要素にこめられています。

主体性をどう使うのか

一人一宇宙

自動化と生産性の間に潜んでいる創造力は、年齢と学習の固定観念を気にしなく【主体的】に取り組む一途な人間力から生まれます。誰かに指示される訳でもなく、能動的に課題を発見する【課題発見力】を使いこなす【主体性】こそ前に踏み出す原動力です。
このように『社会人基礎力』である3つの能力を支える12の能力要素は、相互依存の関係にあります。

つまりヒトはみんな一人一宇宙で出ることも入ることもできない密閉された空間に生きていますが、ラポールを架けることで、大宇宙、全宇宙に繋がることができるのです。【主体性】を発揮するとは、全宇宙に声を合わせて呼びかけるということに他ならないのです。

では、テクノロジーや環境を使いこなして主体性のある「仕事ができるヒト」になるためには、どうすればいいのでしょうか。2500年前。お釈迦様は『自灯明・法灯明』という言葉で、真実を見極めるには自分を拠り所にしなさいと説かれました。この真実とは自利利他のことで、見極めるための生涯学習を惜しむなと励まされたのです

ブッダに学ぶシステム思考「自灯明、法灯明」
「自灯明、法灯明」はお釈迦様の遺言とも言うべき重要な言葉です。 この言葉の意味を理解すれば「仏教」が宗教ではなく、哲学さらに心理学であると思うでしょう。 自灯明、法灯明 ただ誰かから聞いたからといって、それを信じるな。 何代も受け継がれたか
つまり主体性を発揮した『社会人基礎力』でグローバリズム、テクノロジーや環境を使いこなしラポールで繋がった因果応報のネットワークを創造することです。

【主体性】とは、自分の意志や判断に基づき、責任を持って行動することです。
自分の考えによって取るべき行動を選択するだけではなく、自らの行動がもたらす結果にも責任を負うことができる、という意味を持っています。

主体性】というとき、踏み出す力に目を奪われがちですが、踏み出すことで生じる結果の責任を引き受けることも愉しみなのです。

もし、自分が責任を引き受けなかったら、責任転嫁する心理のメカニズムに陥り、自分を被害者だと思い込みます。一旦そうなると被害者意識はどんどん膨らみ、不安のダメージは不幸の連鎖に向かって勝手に走りだし「因果応報」の言葉があるように悪い縁をどんどん作り出します。
あなたの願いとは逆に苦しみは続くことになります。
あなたの願いはそうではなくラポールで繋がった因果応報のネットワークを創造することです。
【主体性】を自分の手の中に取り戻すには、結果の責任を引き受けることがはじまりなのです。(ヨーヨーの要領で行きましょう)

仏教でいう「縁起」とは「因縁生起(いんねんしょうき)」ともいい「縁があってことが生起する」ことで、結果には必ず原因があることをさします。結果と原因を繋いでいるのが縁です。縁とはラポール、信頼の絆と解釈できそうですね。「共感」を繋ぐ良縁こそラポールであり、生きる喜び、働きがい、やりがい、愛なのです。つまり主体性のあるヒトとは、愛ある良縁を架けられるヒト、自利利他が実践できるヒトではないでしょうか。自利利他が実践できるヒトとは、ラポールを受け止め、自利利他のありがたさを感じることができるヒトでもあるのです。

ライフスタイルを自利利他にする

4つのライフスタイル

主体が自分にあれば、環境を自分に従属させればいいのですが、多くのヒトの実態は、逆になりがちです。そこで前述したように、ダライ・ラマ法王14世の言葉にハッとします。

自分がどうなれば「し合わせ」なのか?解っていてルーティンが回っていなければ「し合わせ」にたどり着くことはできません。そこで【主体性】を自分の手に戻した上で、主体性を鍛えて「前に踏み出す力」にします。英語でいうコミットメント(commitment)を連想しますが、和訳が難しいと言われています。敢えて言うなら、不退転の決意が近いと思います。

主体性を鍛える前に、まず【主体性】を整えましょう。
主体性の構えが間違っていたら、歪んだ育て方をしてしまうからです。

まず最初に、ライフスタイル(人間関係の構え)を整えます。

ライフスタイルには以下の4通りしかありません。

  • 私はOK,あなたもOK(自他肯定)
  • 私はOK,あなたはNO(自己肯定・他者否定)
  • 私はNO,あなたはOK(自己否定・他者肯定)
  • 私はNO,あなたもNO(自他否定)

以上の4つで、この内、ラポールを架けられるのは、私はOK,あなたもOK(自他肯定)だけです。

重要な点は、ライフスタイルは人生脚本を完成させる繰り返し使用される手段であることです。つまり肯定的なライフステージ、ライフシフト、ライフプランを具現化するには、私はOK,あなたもOK(自他肯定)を自分のライフスタイルにすることです。

ライフスタイルで主体性を整える

自我執着心

ライフスタイルで主体性を整える、いちばんのおすすめは、「自分を忘れる」ことです。
自分探しと逆ですね。

第一に、自分とは不安に弱い存在です。
否定的なライフスタイルの源はメディアが「自分、自分に、自分らしく、自分探し、個性・・・・」というように万事が「自分優先」になっているからです。不安はビジネスの餌食にしやすいのです。

第二に
、自我執着心が強いと、自他否定があり、否定があるところには、自我執着心が働いてます。
「自分、自分に、自分らしく、自分探し、個性・・・・」と自分を掻き立てます。
しかし、自我執着心が働いていたら主体性を鍛えることはできません。
どれほど顕在意識で前向きなことを語っていたとしても、三毒・四大苦・六大煩悩に支配され続け、前述したダライ・ラマ法王14世の懸念が現実になります。

自己執着心が強いと、ライフスタイル(人間関係の構え)の歪みが修正できず、否定的になりラポール(信頼関係)
を架けることができなくなります。以下のように否定的なライフスタイルでコミュニケーションすると、相手は人格を否定されたと感じます。否定したヒトに対して再び信頼しょうとは思いません。表面的には許しても、否定した側は信頼を取り戻せなくなり、人生でもっとも大切なことを失うのです。

  • 相手の言葉や考え、行動の結果を認めない
  • 相手の話、見を打ち消す、聞かない、奪って違う話をする
  • 相手のミス・失敗を責める
  • 悩みの相談などに対して真剣に向き合わない
いつだれが否定されることを目的にしたライフスタイルを持たせ、人生脚本を書いたのでしょうか。実は1歳半までの幼児期に親子の間で「愛着の絆」が作れなかった子どもが自分は嫌われていると思い込んで、人生脚本を書いたのです。

では人生脚本はどのようにして具現化されるのでしょう。
ライフスタイルによって、「嫌ってくれ」が毎日繰り返され100歳まで続きます。
他者否定は自己否定の裏返しでもあり、家族や友人に対して発信される「嫌ってくれ」というメッセージに表れています。つまり幼児期に果たせなかった「甘え」が歪んだ形で発露したものす。【主体性】のある愛着の絆を感じられなかった子どもは100年時代を苦しんで生きることになります。その苦しみから一刻も早く脱出させようという狙いが働いているのが社会人基礎力です。

否定的なスタイルをとらず自他肯定、自利利他のスタイルを貫いていれば、次のようなギフトが返ってきます。

  • 人に好かれやすく、嫌われにくくなる
  • 一緒にいると居心地がいいと感じてもら-える
  • 忌憚のない意見や会話ができるようになる
  • 建設的な会話が増えるようになる
  • 相手の自己肯定感が上がりやすなる
  • 否定しない習慣
  • 部下が成長しやすくなる
  • ネガティブな思考が減少する
  • 信頼関係(ラポール)が生まれやすくなる在る
  • 人間関係のトラブルが減る
  • 会話が続きやすくなる
  • 傾聴力が高まる

これが本来の生きるということであり、成長とは幼児期の思い込みと愛着の絆の不具合で創り上げた「間違った人生脚本」の書き換えです。

安全基地

そのガイドラインが自他肯定のライフスタイルで書き上げる人生脚本であり、【主体性】を発揮した主体的なラポールが輝く安全基地です。それがライフプランであり、ライフシフトになります。

主体性のあるラポールが描くライフプラン

ラポールを架けられるヒト

日常的な感覚でいえば、ヒトは【主体性】を発揮した他人とのラポール(信頼の絆)の関係を通じて、評価されたり、したりする感覚から生きる喜びを感じています。ヒトの内側から他者の内側に架かるラポールこそが「し合わせ」であり、勇気の源なのです。満足できる「し合わせ」なライフステージを過ごすには他者と繋がることなのです。
ラポールと錯覚しやすいもの、たとえばお金、地位、余暇など力を注ぐ対象に「し合わせ」を感じますが、ラポールを具体的に語ることが難しいだけです。

失意のどん底から立ち上がる試練の時、必要なのはお金でも地位でもありません。内側にかかるラポールです。ヒトはお金が不足しているとはいっても、ラポールが足らないとは言いません。しかし実際に必要とするのはラポールです。

主体性】を使った主体的に自由で豊かなライフシフトを具現化して、理想的なライフスタイルを次世代に継承できるようにしてあげるには【私はOK,あなたもOK(自他肯定)】をライフスタイルします。子どもはモデルがないと頭でこうありたいと願っても実行できないからです。

まとめ

自利利他のラポールを架ける

『「社会人基礎力」3つの能力と12の能力要素』は、人生100年時代を公私ともに「し合わせ」に生き抜く知恵です。能力要素のひとつである【主体性】のあるヒトには、自分とエゴを区別できる共通した特長があります。自分とエゴは見分けにくいものですが、自分とは責任を引き受けることでプラスのエネルギーを生み出します。エゴは妬みや執着など被害者意識がありマイナスのエネルギーを生み出します。なので自分がネガティブなエゴのエネルギーに傾いたら、【主体性】を使ってポジティブな自分に集中します。エゴには三毒、四大苦、六大煩悩の産物で主体性がないのです。自利利他をライフスタイルにすると、エゴの入る余地がなく【主体性】を発揮しやすくなります。主体性に迷ったら自利利他が鉄則です。

「社会人基礎力」に追加された3つの視点
「社会人基礎力」という言葉を意識して暮らしておられますか? 社会人基礎力とは、2006年に経済産業省が発表した3つの能力(前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)と、それらを構成する12の要素のことです。さらに経済産業省ではこれまでの社会人基礎力に加え、新たな3つの視点が必要だと発表しました。

人生脚本を書き直さない限り「社会人基礎力」は身につきません

 ゲンキポリタン大学

般若のゴエス

「ゲンキポリタン大学」では、「社会人基礎力」をコアにライフシフトをバックアップするさまざまな講座を、さまざまな方を対象に、さまざまな形態で開催しています。ご都合に合わせた形態をお選びください。

「社会人基礎力」(全6回)

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