こんにちは、人生100年時代のマインドフルネスなファイナンシャルプランナー、ルーティンワーカーなゲンキポリタンです。
コロナ禍の労働環境、特に飲食店ではシフトカットに悲鳴をあげている方も少なくありません。
減った給料を使い切ってしまい、国民年金保険料の支払いの回す余裕がない方に、未納にするのではなく、免除制度があるのをご存知ですか?
免除期間があるのを知らなくて、未納にしてしまうと将来損をすることもあります。
ここでは国民年金保険料の免除についてお話します。
納付制度
国民年金の被保険者(強制加入被保険者)は第1号から第3号の3種類に分けられます。
第1号・・・・自営業者、学生、無職の人など(20~60歳未満)国内居住要件あり
第2号・・・・会社員、公務員(年齢要件なし)国内居住要件なし
第3号・・・・第2号被保険者の被扶養配偶者(20~60歳未満)国内居住要件なし
*任意で国民年金に加入できる任意加入被保険者もいます
保険料の納付
第1号・・・・月額16,410円 翌月末日が納付期限
第2号・・・・毎月の保険料=標準報酬月額×保険料率(保険料は労使折半、標準月額上限62万円)
賞与の保険料=標準賞与額×保険料率(標準賞与額の上限は150万円/1回)
第3号・・・・負担なし
保険料の免除と猶予
- 法定免除
- 申請免除
- 学生納付特例制度
- 納付猶予制度
振り込みを忘れていたり、手持ちのお金が足りず、後回しになりがちな国民年金の保険料が払えなくなることがあります。
国民年金の保険料を払わないことを「未納」と言います。
未納の期間は、国民年金(老齢基礎年金)を貰うための「25年加入」の資格期間には入りません。
年金機構では、申告がないと、未納も免除も区別がつきません。
しかしお金が足りず、払えない場合の救済処置として免税制度があります。
保険料を免除してもらう「免除申請」を行なうと、免除された期間も資格期間に入ります。
しかも、全額免除されている場合でも、その月はゼロではなく0.5カ月として計算されます。
これは、国民年金の半分は税金が負担しているからです。
つまり、同じ1年間保険料を払わなくても、未納だったら0のまま、全額免除なら6カ月分払った計算になるのです。手続き1つですむなら、そちらの方が良いでしょう。
おまけに、未納の督促にわずらわされずにすみます。
ついでに、未納期間だともらえない「障害基礎年金」と「遺族基礎年金」についても、免除期間中であれば支給されます。
遺族基礎年金の年額は、未成年の子が1人ある配偶者で1,004,600円が目安ですから、自分に万一のことがあった場合の保険代わりになります。
追納
法定免除
- 障害基礎年金を受給している人や生活保護の生活扶助を受けている人
- 届け出があれば保険料の全額が免除されます。
- 追納すれば老齢基礎年金額に1/2が反映されます。
- 受給資格期間に参入されます。
申請免除
- 失業など経済的な理由で保険料を納付することが困難な人(所得が一定以下の人)
- 申請し認められた場合には、保険料の全額または一部(3/4,半額,1/4)が免除される
- 全額免除の場合、追納すれば老齢基礎年金額に1/2が反映されます。
- 3/4免除の場合、追納すれば老齢基礎年金額に5/8が反映されます。
- 半額免除の場合、追納すれば老齢基礎年金額に3/4が反映されます。
- 1/4免除の場合、追納すれば老齢基礎年金額に7/8が反映されます。
- 受給資格期間に参入されます。
学生納付特例制度
- 第1号被保険者で、本人の所得が一定以下の学生
- 申請によって保険料の納付が猶予されます
- 追納すれば老齢基礎年金額に反映されます。
- 受給資格期間に参入されます。
納付猶予制度
- 50歳未満の第1号被保険者で本人及び配偶者の所得が一定以下の人
- 申請によって保険料の納付が猶予されます。
- 追納すれば老齢基礎年金額に反映されます。
- 受給資格期間に参入されます。
公的年金に係る税金
年金について、保険料を支払ったときと、給付を受けたときの税務上の取り扱いは
- 保険料を支払ったとき、支払額の全額が「社会保険料控除:の対象になります。
- 老齢基礎年金や老齢厚生年金などの給付を受けた場合、雑所得として課税(公的年金等控除が適用されます)
まとめ
保険料の納付期限は、原則翌月末日ですが、例外があります。
①口座振替・・・当月末日引き落とし(保険料の割引があります)
②前納・・・・・6ヶ月前納、1年前納、2年前納(保険料の割引があります)
保険料を滞納した場合、あとから2年以内の分しか支払うことができません。
免除・猶予と違い、滞納の場合、時効は2年なので、万が一を考量して、前納がおすすめです。
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