ウェルビーイングとストレッサーの関係

ゲンキポリタン大学
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こんにちは、ゲンキポリタン大学の「人生100年時代のマンダラ」で気になるストレッサーについて説明します。
ウェルビーイングの要は健康・ホルモン分泌です。健康なくして他の要素が満たされてもウェルビーイングは遠のきます。そこで気になるのがストレス対処スキルです。ストレッサーをどう上手に処理するか、ストレス対処スキルはライフスキルの要です。

『ストレス軽減法』としてマインドフルネスが有名になりましたが、ストレッサーは4つに分類されます。

  • 物理的ストレッサー
  • 化学的ストレッサー
  • 生物的ストレッサー
  • 心理・社会的ストレッサー

ストレスを低減するには、どのストレッサーが関係しているのかを把握する必要があります。ストレッサーとは「ストレス要因」のことです。

社会人基礎力|「前に踏み出す力」のコーピングには「内側の力」
<3つの能力①前に踏み出す力②考え抜く力③チームで働く力>を身につけるプロセスは、ストレスを受け入れ、克服するプロセスであって、ポジティブであることが能力に織り込み済みです。コーピングを私たちは普段から無意識にしています。疲れたのでダラダラ,食べたり飲んだり、これらもコーピングです。しかし、大切なことはこれらをポジティブに自覚的・戦略的に行うことです。

マインドフルネスにできること

マインドフルネス

マインドフルネス瞑想がガン・急性心筋梗塞・脳卒中の三大疾病をはじめ、うつ、認知症・・・様々な病気に対して大きな効果をあげたことからアメリカで評判になったマインドフルネス瞑想。なにより病気予防としてストレス低減に効果を発揮しました。

  • マインドフルネスとは、対象になりきることです。
  • マインドフルネス瞑想とは、禅における瞑想と違いはありません。
  • 禅では呼吸する息の動きに集中しますが、呼吸法と瞑想は別のことです。

マインドフルネスにできることリストです。

  • マインドフルネスはトラウマ配線をつなぎ直します。
  • マインドフルネス瞑想は極めて有効な「ストレス低減法」です。
  • マインドフルネスは一切の評価をしません。
  • マインドフルネスは「ありのまま」を受け入れます。
  • マインドフルネスは「いまここ」に集中します。
  • マインドフルネスは「つながり」を注意深く実践します。
  • マインドフルネスは「一切皆苦」という真理を原点にしています。
  • マインドフルネス瞑想はマインドフルネスの一部です。
  • マインドフルネスは「二分化的思考」をしません。
  • マインドフルネスは医学、心理学、心理療法にも活用されています。
  • マインドフルネスでは「失敗=悪いこと」ではありません。
  • マインドフルネスは人を生きやすくし、「し合わせ」につなぎます。

集中できることから作業中のストレスが極めて少なくウェルビーイングに貢献します。

マインドフルネスとストレッサー

電車に乗っていると、ひとりでしゃべり続けている人に出会うことはありませんか?
声に出しているか、いないかの違いで、実は自分も無意識にやっているのです。つまりマインドトークです。

ハーバード大の調査では、一日の47%をマインドトークに使っていると結果報告が発表され「自動思考」が問題になりました。

たとえば突然キレる人が急増しているのは、不幸なことですが「自動思考の馴れのはて」現象です。自動思考とは、意図せずに脳が反射的に働くことで、キラーストレスを製造する仕組みが「自動思考」ですキラーストレスとは、死に至るストレスのことで、外から入ってくるより、最大の製造所は自分の内(=脳)にあります。

一見すると、頭の回転が早くなったのかと錯覚しますが、実際には回転していなくて、勝手に思い込みが働いて同じことを繰り返し考えているだけです。
こうなると本当の自分を省みない状態なので、自分をどんどん粗末にしてしまいます。

しかし、その自覚がありません。
頭の中は自動思考が暴走してマインドトークしてしまっているからです。マインドトークはマインドワンダリング(心の雑念)が会話化してしまったものです。

なぜ気づかないでいられるのか・・・自分を放置して快楽に走るからです。
人間は考えるのが好きです。休むことなく考えています。(笑
アルコールや薬物依存のように、自動思考依存症に陥っているからです。

心理的安心感の不足が妄想に暴走

マインドトークとは、自分が自分の過去や未来とブツブツと勝手に話している状態のことです。つまり終わりのない独り言ですね。

たとえば上司から怒られた。そのときは我慢して何も言い返さなかったが、それにはこんな事情があったからだ。とブツブツ心の中で反論する。あるいは上司が目の前にやってきた。以前叱責されたことを思い出し、過去と未来を想像して、動悸がする。

記憶と想像は、いま目の前で起こっている事実ではありません。すでに終わったこと、まだ起こっていないことです。これがストレッサーになるのは、負のイメージに対してマインドトーク、マインドワンダリングしているからです。

これを一日の約半分の時間を充てていたら、単純計算ですが100年生きても実際には50年しか生きなかったことになります。つまり生産性は半分になります。これを危惧したgoggle社は、いちはやくマインドフルネスを社内に導入しました。これをより発展的に導入したのがウェルビーイングです。その要である「心理的安全性」はチームの生産性を向上させる方法として大きな注目を集めています。心理的安全性が高いほど仕事の効率化により成果がアップし、組織内の人間関係が深まるなどといわれています。

心理的安全性に生産性も比例

ウェルビーイングの要である「心理的安全性」は、他者からの反応に怯えたり、羞恥心を感じたりすることなく、自然体の自分をさらけ出せる環境のことをいいます。

2015年にアメリカのGoogle社が「心理的安全性は成功するチームの構築に最も重要なものである」と発表したことによって、広く知られるようになりました。しかし、その言葉自体は以前から存在しています。

心理的安全性という概念を最初に提唱したのは、ハーバード大のリーダーシップ教授エイミー・エドモンドソン氏ですが、Google社は2012年から約4年の歳月をかけて「プロジェクトアリストテレス(Project Aristotle)」や、その他の人事関連研究を実施しました。その成果報告として、心理的安全性がチームの生産性を高める重要な要素だと結論づけ、世界の注目を集めたのです。「プロジェクトアリストテレス」は、古代ギリシャの哲学者・アリストテレスの言葉「全体は部分の総和に勝る」から名付けられました。この言葉が示すようにGoogle社は、仕事は単独よりチームで作業したほうが大きな成果が挙げられると考え、「効果的なチーム構成を可能とする条件は何か」の答えを見出すことを目的にプロジェクトは始動、

  1. 生産性の高いチームが持つ共通点
  2. 成功因子

2つの領域を調査分析した結果、チームの生産性向上には個々のパフォーマンスよりも、集団的知性のほうが大きな影響力を持つことが判明。心理的安全性こそが、チームの生産性を高める唯一無二の成功因子であると確信しました。ストレスの少ないチームが、次々とマインドワンダリングから自動思考でストレスを生み出す個人より生産性が高いと判明したのです。つまり心理的安全性の高いチームが個人よりマインドフルネスな環境を作りやすいのです。

そもそもストレスってなに?

ストレッサー

まずストレスはどのように生まれるのでしょう?
ストレッサーはわかりましたが、どうして身体に障害が起こるのでしょう?
その原因はストレスに反応した身体を守ろうとして、ホルモン分泌が起こるわけですが、異常に多いホルモン分泌が起こるからです。

ストレスホルモン「コルチゾール」

ストレスから身体を守っているのは、ストレスホルモンと呼ばれる副腎皮質ホルモンの「コルチゾール」です。

コルチゾールは、ストレスから身体を守るホルモンですが、働きはそれだけではありません。

私たちの体内では、加齢に伴い、炎症が増えてしまいます。

それを放置しておくと、さまざまな病気や老化現象が起こります。

その炎症を鎮めてくれるのが、コルチゾールです。

ところが、ストレスが多い環境にいると、コルチゾールが盛んに分泌されます。

コルチゾールを分泌するために、副腎は働きっぱなしになるので、やがて疲れ果てて、コルチゾールも十分に分泌できなくなります。

悲鳴をあげている副腎

副腎

副腎から分泌されるホルモンは、50種以上あると言われています。

これらのホルモンは、血糖値の維持、免疫機能の調整、血圧の調整、神経系のサポート、骨の代謝など、生命の維持に欠かせない働きをしています。

ところが、副腎が疲れると、コルチゾールをはじめホルモンの分泌が悪くなります。

疲労が慢性化すると、コルチゾール不足も慢性化して、高血圧、糖尿病、動脈硬化、メタボなどの生活習慣病や胃腸障害、不眠症にうつ、アレルギー疾患など、ありとあらゆる病気の発症リスクが高まります。

この後押しをしているのが、睡眠不足であり、睡眠負債です。

副腎が疲労すると、「最近やる気がなくて気分が落ち込む」といったうつ症状が起こります。

これに対して「男性ホルモン」や「女性ホルモン」の投与を勧める声がありますが、副腎の疲労を回復するものではないので、副腎のケアを優先すべきではないかと思います。

副腎の疲労回復対策

ストレス低減

副腎疲労は自分で治せますが、ポイントは生活習慣の改善にあります。
まず副腎疲労の症状がどの「程度あるのか、チェックしてみましょう。

副腎疲労に係る15チェックリスト

まずは下記の項目で当てはまるものをチェックしてください。

  1. 集中力、注意力がない。
  2. 反射神経・反応速度が鈍い。(自分では気がついていない人が多い)
  3. 朝がつらくて起きられない。休日は午前10時頃まで目覚めないこともある。
  4. 睡眠時間は充分なのに倦怠感、疲れがとれない。
  5. 甘い物、辛い物など刺激にあるものが無性に食べたくなる。
  6. カフェインを摂らないと仕事ができない。
  7. 便秘あるいは下痢などおなかの調子が悪い。
  8. 午後、夕方に近づくにつれてボンヤリするが、夜になると俄然元気になる。
  9. 小さなことでもイライラし、キレてしまう。
  10. 思考力が思うように働かなくて、頭がぼーっとする。記憶があいまい。
  11. 気力や体力の衰えを感じて倦怠感がある。日常生活だけで疲労感がある。
  12. 性欲がない。パートナーを思ってセックスのことを考えることが少ない。
  13. 生理前に頭痛や下腹部の痛み、手足のむくみ、不安感、イライラ感がある。
  14. 気持ちが落ち込む。うつっぽい気がする。
  15. 風邪にかかるとなかなか治らない。

以上は慢性的なストレス、睡眠不足による典型的な副腎疲労の症状です。

これらの症状の裏には、自分自身に正直でない。
あるいは自分を抑圧した生活習慣が潜んでいる可能性があります。
まず睡眠不足を改善したいところですが、睡眠が十分に摂れない原因に生物学的に対応できないストレスがあります。

良いストレスでもコルチゾールは分泌される

ストレスは人間関係、生活環境の変化など、精神的なものと考えがちですが、精神的ストレス以外にもあります。案外見落としがちな環境のストレスには注意しましょう。

またストレスには良いストレスもあります。

こんな経験は誰でもあると思いますが、好きな人に会うとドキドキする。好きな人の前から逃げ出したくなる・・・これは悪いストレスではありませんよね。本当は嬉しいけれど失敗するのが怖くて緊張してしまう嬉しいストレスです。
コルチゾールの前駆物質のコルチゾンはアドレナリンと同じく美人ホルモン「エストロゲン」の前段階の物質です。きれいになるのは嬉しいけれど、やっぱりコルチゾール全開であることに違いはありません。

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