こんにちは、人生100年時代のマインドフルネスなファイナンシャルプランナー、ルーティンワーカーなゲンキポリタンです。
今回は外貨建て金融商品のご案内です。
外貨建て金融商品とは、
取引価格が外貨建て(米ドル、豪ドル、ユーロなど)で表示されている金融商品のことです。
為替レートには、
円を外貨に換えるときのTTSレート(Telegraphic Transfer Selling rate)と
外貨を円に換えるときのTTBレート(Telegraphic Transfer Buying rate)の
2つの相場があります。
基準となる為替相場をTTM(Telegraphic Transfer Middle Rate)といいます。
- TTS=Telegraphic Transfer Selling Rate (電信売相場)
- TTB=Telegraphic Transfer Buying Rate (電信買相場)
TTSとTTBの差額は同一通貨でも取り扱う銀行によって異なる場合があります。
また外貨建て金融商品には、為替レートの変動による影響(=為替リスク)があります。
ポイントは、銀行の立場にたって外貨の売買を(「ドルをどうするのか」)考えること。
それでは、詳しくみていきます。
主な外貨建て金融商品
主な外貨建て金融商品には、次のものがあります。
- 外貨預金
- 外国株式
- 外貨債券
- 外国投資信託
- 外国為替証拠金(FX取引)
お金は、
常に有利な投資先・運用先を探して移動する特性があります。
外国為替相場
円を外貨に両替して外貨建て金融商品に投資する場合、外国為替の変動によって為替変動リスクがあります。
知ってるつもりでも、わからなくなってくるのが為替の世界なので注意しましょう。
外貨建て金融商品に預け入れ、その後、
- 預入れ時よりも円安になった場合に「為替差益」が生じます。
- 逆に円高になった場合には「為替差損」が生じます。
つまり円高とは、アメリカの1ドルに対して日本の通貨である円の価値が高くなることを言います。それは同時に、円に対してドルが安くなることなので、「円高・ドル安」と言います。
逆に「円安・ドル高」とは、1ドルに対して円の価値が安くなることとなります。
たとえば、それまで「1ドル=100円」で買っていた商品を90円で買えるようになれば円の価値が上がったことになるので「円高」、110円出さなければ買えなくなるようなら円の価値が下がったので「円安」となります。
「円で安く買えるけど円高」「円を多く払うのに円安」という表現に、違和感があるかも知れませんが、「ドルに対しての円の価値」と考えるとわかりやすいでしょう。
もう一度、違う表現をしてみます。
アメリカへ旅行に行くために、日本円を米ドルに交換(両替)する場合をイメージしてください。
1週間前の1ドル=100円のときは、100円で1ドルと交換できます。
ところが1ドル=110円になった今は、110円がなければ1ドルと交換できません。(=ドル高円安)
1週間前よりも今の方が、1ドルと交換するために必要な資金が10円も増えています(両替手数料などは考慮していません)。
ところが1ドル=90円になれば、90円で1ドルと交換できるので10円余ります。(=ドル安円高)
つまりドルを標準にしてドル高になると円がたくさんいる・ドル安になると円は少なくていいと考えるとわかりやすくなります。
為替手数料
- 為替手数料とは、円をドルやユーロなど外国の通貨に交換する時に金融機関に支払う手数料のことです。
- 顧客が円と外貨を両替するときに適用される為替レートは、
預入れ時にはTTS(対顧客電信売相場)が、
換金時にはTTB(対顧客電信買相場)が適用されます。 - 各金融機関は、その日のTTM(仲値)に為替手数料を考慮してTTS,TTBを自由に決定します。
為替手数料は金融機関や通貨によって異なります。
外貨預金
- 外貨で行う預金(仕組みは円預金と同様です)
- 預金保険制度の保護の対象外
- 外貨定期預金は原則として中途換金できません。ペナルティを伴う場合もあり。
- 利息は利子所得になります→源泉分離課税 税率は20.315%
- 為替差益は雑所得になります。
銀行では。米ドル、ユーロ、英ボンド、豪ドルなど様々な通貨建て外貨預金を取り扱っています。
外貨初心者は、外貨預金をはじめるのもいいかも知れません。
米ドルの為替レートにニュースで「値動きに」慣れるのも一案です。
なお為替リスク、為替手数料があるので、外貨建てで表示された金利・利回りと、円換算の利回りは一致しないことを心得ておきましょう。
外貨預金を1年後満期時に払い戻した場合、円換算での利回り計算
①円換算での預金金額の算出
米ドル✖️TTS
②満期時の米ドルでの元利合計金額
預入米ドル✖️(1+年利)
③満期時の円換算での受け取り金額
②✖️TTB
④円に換算したときの利回り
(③ー①)➗①✖️100
外国株式
- 外国株式は、外国の企業が発行している株式のことです。
- 外国株式は、「外国証券」なので、証券会社において外国株式の取引を行なう際には、外国証券取引口座を開設する必要があります。
- 取引方法には3つあります。
- 国内の証券会社を使って外国株式の取引を行なうには、
「海外委託取引」「国内店頭取引」「国内委託取引」の3種類があります。 - 課税関係は国内と同様です。
売却益は、譲渡所得(申告分離課税)
配当金は、配当所得(源泉徴収)
配当控除の適用はなく、外国税額控除の適用はあります。 - 外国株式の特徴としては、海外にはグローバルに展開する大企業や成長性の高い優良企業がたくさんありますので、「大きな株価の上昇が期待できる」「高い配当が期待できる」、また「円安になった場合に為替差益を得られる」といったメリットがあります。
- 「国内と比較して絶対的な情報量が少ない」「カントリーリスクが高い国もある」、また「円高になった場合に為替差損を被る」といったデメリットもあります。
外国債券
- 外国債券とは、発行市場(場所)、発行者、通貨のうち、いずれかひとつでも、外国であるものを外国債券といいます。
- 略して外債(がいさい)とも呼ばれます。
- 外貨建て外債
払込、利払い、償還のすべてが外貨建ての債券です。
この内、外国の発行者が日本国内で外貨建て発行するものをショーグン債 - 円建て外債
払込、利払い、償還のすべてが円建ての債券です。
この内、外国の発行者が日本国内で円建て発行するものがサムライ債
(発行者を問わず日本以外の金融市場で円建て発行するものをユーロ円債といいます)
- 店頭取引が中心です。
- 外国の発行者が発行する場合には、カントリーリスクがあります。
- 通貨が外貨建ての場合、為替変動リスクがあります。
- 円建ての場合には為替変動リスクはありません。
複数通貨建ての外国債券
- 発行時の払い込み、利払い、償還時の受け取りの通貨が2つの通貨建てになっているものに、デュアルカレンシー債と、リバース・デュアルカレンシー債があります。
- 二重通貨建て債券
払込、利払い、償還に複数の通貨が用いられる外国債券です。払込・利払いが円貨で償還金が外貨のものをデュアルカレンシー債(二重の通貨の意味)といいます。
払込・償還金が円貨で利払いが外貨のものをリバース・デュアルカレンシー債(逆という意味)といいます。
- 発行時の払い込みが円建てである場合、通貨建ては次の通りです。
円建ての部分について為替変動リスクはありませんが、外貨建ての部分には為替変動リスクがあります。
ソフリン債
- 各国の政府や政府関係機関などが発行する債券のことです。
- カントリーリスクがあります。
外国投資信託
- ファンドの国債が外国にあり、外国の法律にもとづいて設定される投資信託。
- 代表的なものに外貨建てMMF(外国籍の公社債投資信託があります。)
外貨建てMMF
- 外貨建てMMFは、外国で設定された外国投資信託の一種。
- 海外の高格付けの公社債や短期金融商品を中心に運用する。
- 公社債投資信託に該当するため、株式は組み入れられない。
- 外貨預金と比べて為替手数料が安い。
- 外貨建てMMFの利用であれば外国証券取引口座の口座管理手数料は不要
- 申告分離課税
- 売却益(為替差益)は譲渡所得として課税されます。
- 中途換金、原則随時可能(購入、売却とも手数料・信託財産留保額不要)
- 預金保険制度の対象外
- 毎日決算、分解金は月末再投資される
外国為替証拠金取引(FX取引)
- 外国為替証拠金取引(がいこくかわせしょうこきんとりひき)とは、一定の証拠金(保証金)を業者に預託し、主に差金決済による通貨の売買を行なう取引をいいます。
- FX取引では少額の証拠金で予め決められた倍率をかけた金額まで売買できます。倍率の上限は法令によって定められています。ハイリスク・ハイリターンの取引可。
- 上場している取引所で売買する取引所取引と、顧客と業者との間で売買を行う店頭取引があります。
- 「FX」、「通貨証拠金取引」、「外国為替保証金取引」などともいいます。
FXはForeign eXchange=外国為替の略に由来しています。
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