人生脚本の説明をしていますが、巧妙なやり万で圧力をかけ‘あなたの本来の生き方、あり方を全然予想しない方法で全く違った場所へ誘導するのが心理学用語でいうラケットです。
ラケットは愉しい夢ややりたいものになることを妨害する悪玉です。
マフィアのような存在
人生にはシンプルで子どもにも判る方程式があります、それが精進ー妨害です。妨害を減らし精進だけ。つまりやったらやった分だけ結果になるようにすれば最短で希望は実現します。連日報道される大谷選手がいい例ですね。
ところが妨害の原因となるラケットというネガティブな悪玉が私たちの心に住み着いて思わね悪さを仕掛けて人生の短期・中期・長期に渡って妨害します。
交流分析では、慢性化した不快な感情で、あなた特有なものをラケットと呼びます。ラケットという言葉はもともと米国で使われている俗語で、計画的な密売買などを行なう犯罪組織を意味します。つまり、交流分析では、心の中に不快な感情が、まるでマフィアのように住みついていて、おどしたり、騙したりしながら、さもなければできないようなことを、やってのけると考えるのです。こうした犯罪組織を根絶することは、なかなか困難な仕事のように思われます。
さて、このように暗黒街のマフィアのような存在が、生活や行動を牛耳っているという事実になるとナゾに包まれた存在です。私たちはな.せか無知で、無関心なのです。これと同じように、心のマフィアである「ラケット」は‘ あなたの精神生活で.巧妙なやり万で圧力をかけあなたの本来の生き方、あり方を妨害します。
人生の愉しい方程式
ご自分の感情生活に注目するとき. ときどき次のような奇妙な反応を起こすことに気づかれるかもしれません.
- みんなが楽しそうにはししゃいでいると、かえって仲間から身を引いて淋しい気分にとらわれる。
- 誰か(とくに部下や子ども) から少しでも異論を唱えられると‘妙に相手にからんでやり込めたくなる。
- ふだんはおだやかな性質だと人からも言われ、自分でもそう思っている。しかし、取り乱す癖があり、自分でもあとから恥ずかしくなる。
- ある情況で自己主張すれば.事態は改善されるはずなのに、黙ってその場を引き上げて、しかしあとから決ってくり返し自己主張する
- やるべきことを期間内にやらず. 周囲に迷惑をかける。後から自分のわるい鮮を後悔して自己嫌悪に陥る
- 日常会話で自己肯定感を得たくて、関係のない相手にヘイトスピーチを繰り返してついには相手にうるさがられる
こうした不快な感情が、あなたの心の主導権を握ると、人間関係がこじれてくることは、いうまでもありません。たとえば、「坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い」式に、相手の性質や応対を無視して。ただ虫が好かないとレう気分だけで人に接していたとしたらどうなるでしょう。
おそらく後々しこりを銭すようなまずい人間関係をいつもこしらえる羽目になるでしょう。人間関係で、それを円滑に進めるには‘相手の心理を理解することが大事なことはいうまでもありませんが、それ以上に「自分を知る」必要があります。
それには自分のラケットに気づき、その働きを知ることが、とりもなおさず、己を知るための一歩になります。
次に、子どもやタライエントが、自然な建設的な感情と病的なラケットとの区別を学び‘ラケットを適切にコントロールできるようにしてあげることができたら、多くの人の幸せに寄与するでしょう。
では、この内なるマフィアはどんな特色をもち.何を企てているのでしょうか。
人生脚本の原動力になっているネガティブなドラマ的交流に誘惑するラケットの性質について分析していきます。
人間関係の構え(ライフスタイル)
たとえば女性は男性から見ると、とても神秘的です。その原因は男性に解りにくい存在です。事実、不可解な行動をとります。しかし女性は、心に愛があると、男性が思っている以上に心のキレイな天使ですが、逆に、心に怒りを秘めた女性というのは、男性が思っている以上の悪魔になります。感情で考えるから複雑で意地っ張りです。自分を守る手段ですね。
男女問わずコミュニケーション能力に問題がある人は、会話のキャッチボールをしながら相互承認する動物です。互いに存在を認め合うことで安心する動物が人間です。
ところが、幼児期に母親から肯定的に話を聞いてもらえないと、人は、人の話も肯定的に聞くことができなくなります。
「きのう、ディズニーランドに行ってきたんだよ」
「楽しかった?」
「何がおもしろかった?」
「パレードとか、イッツ・ア・スモールワールドかな」
「音楽がいいよねー」
「うん、あのメロディー、大好き!」
と、悦びに共感しながら会話は続きます。
しかし、否定的な会話とは次のようなものです。
「きのう、パラグライダーやってきたんだよ」
「パラグライダーって、空を飛ぶゃっ?」
「そうだよ」
「私ね、高所恐怖症でね、そういうのダメなの」
これで会話は一方的にうち切られます。
パラグライダーをしてきた人は相手にパラグライダーをしようと誘っているわけではありません。ただ、自分のした体験を語りたいだけです。それなのに、高所恐怖症を理由に会話がうち切られてしまうのです。
ライフスタイル(人間関係の構え)
人間関係の構えは以下のように4つあります。
-
自分はOK、あなたもOK (自己肯定・他者肯定)
-
自分はOK、あなたはNO (自己肯定・他者否定)
-
自分はNO、あなたはOK (自己否定・他者肯定)
-
自分はNO、あなたもNO (自己否定・他者否定)
この内、否定のないポジティブなものはひとつしかありません。
「自己肯定、他者肯定の自分はOK、あなたもOK」だけです。
つまり大雑把ですが、1/4、25%の人しか自己実現できないという計算です。
実際にはもっと少ないでしょう。
幸福な人間関係を築くには、両者が 自分はOK、あなたもOKの構えでいて、実行していることが条件です。
このような両者が家庭を持つと家族は健全に機能して、こどもも自分はOK、あなたもOKの構えで成長していきます。
もし、不幸にして自己否定、あるいは他者否定の構えを持っていたとしたら、変更するように努力しましょう。パートナーには 自己肯定・他者肯定の構えを持つ人を選ぶのが賢明です。
自己肯定・他者否定、あるいは 自己否定・他者肯定の人をパートナーにすると苦労は絶えず関係もこじれる場合も少なくありません。
否定的な人を見分けることは、さほど難しいことではありません。
彼らがラケットという手法を使うからです。
その根底に認知の歪みがあります。
認知の歪み
認知に歪みには、次のような歪みがあります。
歪みは1歳半から強い信念として育ちます。
成人すると「私の価値観」「信念です」と言う言葉に代わっていきます。
- 全か無か思考(二分法的思考〜all-or-nothing thinking)
- 一般化のしすぎ(overgeneralization)
- 心のフィルター(mental flitar)
- マイナス化思考(プラスの否定〜disqualifying the positive)
- 結論への飛躍(jumping to conclusions)
• 心の読みすぎ
• 先読みの間違い - 拡大解釈(破滅化)と過小評価(magnification and minimization)
- 感情的決め付け(emotional reasoning)
- すべき思考(should statements)
- レッテル貼り(labeling and mislabeling)
- 個人化(責任転嫁〜personalization)
認知の歪みを育てるのに加担しているのが、「ラケット」という手法です。
ラケットは小さな子どもが、親の考え、行動を変えさせるために使う手法なので、見かける機会も多いと思います。
大人では「キッチンドリンカー」もそうですね、
旦那さんに愛情あるコミュニケーションを求めているのに、振り向いてくれないのでマイナスのストロークでもいいから関心がほしいと「キッチンドリンカー」というネガティブな手段に打って出た事例です。レッテル貼り、マイナス化思考、感情的決め付けなど複数の「認知の歪み」が働いています。
アサーティブなコミュニケーションができない背景には幼いころからラケットを使ってきた癖があります。さらに背景には愛着の関係が親子の間に築けなかった歴史が潜んでいます。
これが潜在意識の底に貼りつき、「煩悩(一切の欲望、苦悩)」となって心身にまとわり続けます。
マインドフルネスは、煩悩を焼き尽くします。
ラケット=心のマフィア
ラケットはマイナスのストローク(交流)の一種です。
親しみのあるコミュニケーションをすればいいときに、ふさわしくないネガティブな感情を出してきます。
その背景には相手を支配したい願望が潜んでいます。
本人(大人)には習慣化した交流パターンで、そのようにしかできない苦悩があります。
ラケットは精神世界を破壊するギャングのようなものです。
相手を支配する目的で使いますが、そのことが同時に自分を束縛します。
小さなことでも積み重なると人生を狂わせてしまいます。
ラケットは貯金によく似ています。
コツコツ貯めてまとまった金額になったときに引き出します。
ラケットの場合はコツコツと不愉快な感情を貯めて、ある日、不幸を引き出すのです。
嘘もその範囲に入ります。
嘘はネガティブなものですが、目的に違いがあります。
- 相手をだまして利益を得るもの
- 自分を守るためにつくもの
- 相手を守るためにつくもの
- 気を引くためのもの
相手を困らせることで気を引こうとする人がいます。 恋愛などで女性に多い現象です。
しかし、いくら気を引いても、気を引くことは目的ではなく手段でしかないので、願望が達成されるわけではありません。
ラケットの手法
では、何度失敗しても、懲りずに繰り返す、人間関係をこじらせるだけでなく、自己実現の妨害をしている悪循環の背景にある「ラケット」の手法について説明しましょう
ラケットとは、不愉快な感情を使って、相手を思い通りにコントロール(支配)する手法です。
たとえば悲しそうな表情をする、寂しそうな態度をとるなどがそうですが、役者さんが役を演じるときに、気持ちを役に合わせて演じるのに似ています。
無力な子どもだから許される手法
まず、こどもというものが親、保護者が思う以上に彼らは不安を抱いている点を理解しておきましょう。
幼児は無力な存在で、親、保護者の愛情と保護なしには生きていけません。
これは成人がこどもと同じように理解できない心境です。
切羽詰まった状況に置かれた幼児が、愛情と保護を得るために、愛想笑いをするという驚くべき事実に注目しておきましょう。
交渉する力を持たない無力な幼児たちが自分の欲求を満たす手段として使うのが「ラケット」という手法です。
「もしボクが悲しそうにしていると保護する立場にある人は、考えを改めてボクの願いを受け入れてくれるかも知れない」と考えるのです。
親たちは、「もう、仕方がないね」という思いから、イライラしながらも、代わりにやってやるなど、幼児の欲求に応えます。
この瞬間、不快な表情や態度は魔法のおまじないのような役割を果たすのです。
「しめしめ、この手法は効果的だ!楽しくはないが、このやり方は使えるぞ!」と思うようになります。
しかし、ここでは率直でないことに注目しておくことが重要です。
こどもは自主的つまり自分の責任でなにかを要求したのではなく、親・保護者が子どもの気持ちを”察して”親・保護者が自主的にこどもの要求を満たそうとするのです。
おもちゃを買うにしても、こどもが自主的に求めたわけではなく、大人が自主的に買って子どもに与えることになるのです。
つまり、子どもには交渉の手間が省かれるのです。
自分が不機嫌な表情をしていたら、親・保護者が気をきかせて買ってくれる仕組みです。
「万能の神」と誤解してしまう
この仕組みを知った子どもは、自分はなんでも支配(コントロール)できると思い込んでしまいます。(デメリットですが副産物です)
まさしく万能の神というわけです。
幼児はこれが武器になることを体験で学び、困らせることで、願望は実現されることを憶えます。
これほど便利な「弱者の戦法」を以後手放そうとしなくなるのは当然だといえます。
さて、厄介なのは、この手法を成人への過渡期、さらに成人して社会人になっても使ってしまうことです。
困らせることは、自分にとって大切な人の気を引き、支配する手段になると思い込んでいるのです。つまり甘えているのですが、大人の社会では通用しないので、問題が起こってきます。
そうはいっても、この段階まで、率直、誠実、対等、自己責任で交渉する、人間関係を持つことを体験していないので、どのようにしていいのか分からないまま大人社会を生きていくことになります。
ひどい場合には大人対大人の典型的なコミュニケーションの場である、ビジネスの交渉現場に持ち込む者もいます。
彼らが体験で知っているのは、「遠まわし、正直でない、見下すかあるいは自己卑下、責任を負わない」というやり方であり、健全なやり方の真逆なのです。
それを成人しても使う背景には「自分は弱者だ」と決めつけた誤った思い込みがあります。
遠まわし、正直でない、見下すかあるいは自己卑下という態度は、責任を負わないためであり、相手に自主的に行動させるための方法なのです。
これは壁を見て、ひとりさびしく不機嫌にしていたら、相手が勝手に思いなおしてくれたという手法そのままです。
ラケットを使う背景には、強い自己否定感があります。
それほど強い否定感があるなら、努力して改善したらどうだと思いますが、それを遮るのが「認知の歪み」です。
自己否定→認知の歪み→人間関係の構え→自己否定→がループし続け、相手によってノン・アサーティブ(非主張的)またはアグレッシブ(攻撃的)な態度をとります。
見捨てられる不安
子どもというものが親、保護者が思う以上に不安を抱いている点に注目してください。
こどもの不安は見捨てられることに集中しています。
生活力のないこどもにとっては死を意味します。
しかし、大人になったいまは邪魔なもの。
あなたが恋人に会いたくて出かけたとします。
しかし、そこの彼はいなかった。
あなたが恋人に会いたくて出かけたとします。
しかし、そこの恋人はいなかった。
あなたは気落ちして、なんとなく、悲しくなり、勉強も、仕事も手につかなくなりました。
こんな場合、どうしたらいいのでしょう?
マインドフルネスな人なら「今日も素敵な日」というでしょう。
あなたも今日から実行できる、その因果関係を説明します。
境界の外側に「よろこび」を見つけていたあなたはどうしたら良いのでしょう?
あなたは自分と外側の「境界の外側」に自分の「し合わせ」があると思い込んでいませんか。
「境界の外側」にあると思い込んでいるものの正体は「自分の感情」なのです。
他人の感情ではありません。
たとえば恋人の感情だと思い込んでいるものは、自分が創り出した感情です。
自分の感情は自分が創り出したものですよね。
他者はあなたの境界外にいる存在です。なのに他者はどのようにしてあなたの中に入ってくるのでしょう?
あなたが脳の中に入れない限り入れません。あなたが創り出さない限り入れないのです。
マインドフルネスを知れば「苦しい」「つらい」はきれいさっぱり剥がれおちます。
どうでも良いことが、どんどん剥がれて、自分の内側にある自分の真実の物語が開かれます。
心の整理整頓、ゴエスでミニマムライフを実践しましょう。
まとめ
心理学用語でいう「ラケット」は暗黒街のマフィアのような存在が、生活や行動を牛耳っているという事実になるとナゾに包まれた存在です。ラケットに対して私たちはな.せか無知で、無関心なのです。これと同じように、心のマフィアである「ラケット」は‘ あなたの精神生活で.巧妙なやり万で、人生脚本を支配し、無言の圧力をかけあなたの本来の生き方、あり方を妨害します。ラケットに支配された人生は悲惨です。ラケットをいちばん使うのは、無力な子どもたちです。いずれラケットに使用を辞める時が来ますが、癖になる子は大人になっても使い続けます。女性は恋愛で多用しますが、プラスになることは少ないでしょう。結婚して姑になって使いすぎると離婚の原因になります。
もし、ラケットが習慣になったら、ぜひ「マインドフルネスで自然体になってください。」
自己否定→認知の歪み→人間関係の構え→自己否定→がループし続ける状態にあって、他者はどのようにあなたの中に入り込むことができるでしょうか?このループはすべて自分が創り出したものです。
ゲンキポリタン大学
「ゲンキポリタン大学」では、「社会人基礎力」をコアに<人生100年時代の曼荼羅>を描くように、ライフシフトをバックアップするさまざまな講座を、さまざまな方を対象に、さまざまな形態で開催しています。ご都合に合わせた形態をお選びください。
「社会人基礎力」(全6回)
- 人生100年時代社会人基礎力3つの能力
- 社会人基礎力①12のの能力要素
- 社会人基礎力②前に出る力を育てる主体性と8つの基準
- 社会人基礎力③考え抜く力を育てる思考法
- 社会人基礎力④チームで働く力
- 社会人基礎力に追加された3つの視点
GTD®勉強会
- 社会人基礎力|GTD①マンダラ思考で情報をゴエスする
- 社会人基礎力|GTD②頭の中の「現実」もすべて把握する
- 社会人基礎力|GTD③アセスメントを設定して「できる」行動をリストにする
- 社会人基礎力|GTD④アセスメントのために見極める
社会人基礎力|GTD⑤マンダラ思考で整理する
社会人基礎力|GTD⑥システムをマンダラ思考で見直す - 決定版「図解」十二縁起
コラム 自我と交流分析
- 100年「し合わせ」な整え日記
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