Win-Winには健全なコミュニケーション能力、ウェル・ビーイングが必須です。 仕事はできるが、生まれ持った性格が災いしてWin-Winな関係が作れない人がいます。 「生まれ持った性格」とは思い込みで、実際は幼児期の思い込みがブレーキになっている場合もあります。
100年ライフを生きるひとり会社(個人事業主、ホームオフィス)の災いとなる『ラケット』と縁を切って、ひとり会社と200年婚の味方になるひとり会社と「アサーティブ」について説明します。ひとり会社と200年婚の共通点はなんでしょう?丁寧に関わって愉しむことです。自分が動いて「し合わせ」を創っていくことです。そのとき、重要になるのがアセスメントの設定と履行です。頭の中ではアセスメントが働いていてもライフスタイルがアセスメントが行方不明なこともよくあるのでその点に留意して『ラケット』についてお話します。
ラケット
ラケットはマイナスのストローク(交流)の一種です。 親しみのあるコミュニケーションをすればいいときに、ふさわしくないネガティブな感情を出してきます。 その背景には相手を支配したい願望が潜んでいます。 本人(大人)には習慣化した交流パターンで、そのようにしかできない苦悩の過去があります。 ラケットは精神世界を破壊するギャングのようなもので、相手を支配する目的で使いますが、それが同時に自分を縛りつけてしまいます。
小さなことでも積み重なると人生を狂わせてしまいます。(ラケットには隠された目的が潜んでいます)ラケットは貯金によく似ています。 コツコツ貯めてまとまった金額になったときに引き出します。 この場合はコツコツと不愉快な感情を貯めて、ある日不幸を引き出すのです。
嘘もその範囲に入ります。 嘘はネガティブなものですが、目的に違いがあります。 相手をだまして利益を得るもの • 自分を守るためにつくもの • 相手を守るためにつくもの • 気を引くためのもの・・・ラケットにはどれも相手を困らせることで気を引こうしています。女性に多い現象です。
しかし、いくら気を引いても、気を引くことは目的ではなく手段でしかないので、願望が達成されるわけではありません。
もっとも女性は女性の過去の体験から、ラケットを使うしかできない場合もあるので、気を引こうと奮闘するラケットはいじらしい、かわいいと応援する気持ちで受け止めてあげましょう。
相手を支配したい
では、何度失敗しても、懲りずに繰り返す、人間関係をこじらせるだけでなく、自己実現の妨害 をしている悪循環の背景にある手法「ラケット」について説明しましょう。
ラケットとは、不愉快な感情を使って、相手を思い通りにコントロール(支配)する手法で す。 たとえば悲しそうな表情をする、寂しそうな態度をとるなどがそうですが、役者さんが役を演じるときに、気持ちを同じように調整して演じるのに似ています。 「ラケット」を多用するのは幼児期です。 まずこどもというものが親、保護者が思う以上に彼らは不安を抱いている点を理解しておきましょう。 幼児は無力な存在で、親、保護者の愛情と保護なしには生きていけません。
これは成人がこどもと同じように理解できない心境です。 切羽詰まった状況に置かれた幼児が、愛情と保護を得るために、愛想笑いをするという驚くべき事実に注目しておきましょう。
交渉する力を持たない無力な幼児たちが自分の欲求を満たす手段として使うのが「ラケット」 という手法です。
「もしボクが悲しそうにしていると保護する立場にある人は、考えを改めてボクの願いを受け入れてくれるかも知れない」と考えるのです。
親たちは、「もう、仕方がないね」という思いから、イライラしながらも、代わりにやってやる など、幼児の欲求に応えます。 この瞬間、不快な表情や態度は魔法のおまじないのような役割を果たすのです。「しめしめ、この手法は効果的だ!楽しくはないが、このやり方は使えるぞ!」 と思うようになります。 しかし、ここでは率直でないことに注目しておくことが重要です。 こどもは自主的つまり自分の責任でなにかを要求したのではなく、親・保護者が”察して”親・保護者が自主的にこどもの要求を 満たそうとするのです。 おもちゃを買うにしても、子どもが自主的に求めたわけではなく、大人が自主的に買ってこどもに与えることになるのです。
つまり、こどもには交渉の手間が省かれるのです。 自分が不機嫌な表情をしていたら、親・保 護者が気をきかせて買ってくれるのです。 まさしく万能の神というわけです。 自分はなんでも支配 (コントロール)できると思い込んでしまいます。恋する女性が男性の気持ちを確かめるのに使うテクニックと同じですね。
万能感が大人になった私を苦しめる
幼児はこれが武器になることを体験で学び、困らせることで、願望は実現されることを憶えます。 これほど便利な「弱者の戦法」を以後手放そうとしなくなるのは当然だといえます。
さて、厄介なのは、この手法を成人への過渡期、さらに成人して社会人になっても使ってしま うことです。 困らせることは、自分にとって大切な人の気を引き、支配する手段になると思い込 んでいるのです。 天邪鬼な甘え方です。 大人の社会では通用しないので、問題が起こってきます。 オーナー企業などの社長にもよく見受けれます。 大人気のない態度、表情、行動ですが、その裏には言いたいことを言えない弱点があります。 言うと嫌われたり、退社するものが出ないかという不安があります。
しかし、こんなことをしていると目に見えない士気が低下し、業績は不振に陥ります。 そうはいっても、この段階まで、率直、誠実、対等、自己責任で交渉する、人間関係を持つこと を体験していないので、どのようにしていいのか分からないまま経営に携わる。 あるいは社会人になったばかりの若者も未熟なまま大人社会を生きていくことにな ります。 ひどい場合には先の社長のように大人対大人の典型的なコミュニケーションの場である、ビジネスの交渉現場に持ち込む者もいます。
率直、誠実、対等、自己責任が大人の態度
ラケットは幼児期の名残ですが、習慣化していると一生ついて回ります。 繰り返し使うことで習慣になっていて、合理的な判断を超えて使われます。 彼らが体験で知っているのは、「遠まわし、正直でない、見下すかあるいは自己卑下、責任を負 わない」というやり方であり、健全なやり方の真逆なのです。
それを成人しても使う背景には 「自分は弱者だ」と決めつけた誤った思い込みがあります。 遠まわし、正直でない、見下すかあるいは自己卑下という態度は、責任を負わないためであり、 相手に自主的に行動させるための方法なのです。
これは壁を見て、ひとりさびしく不機嫌にしてい たら、相手が勝手に思いなおしてくれたという手法そのままです。 これについて前者の場合をアサーティブ(正当に主張する)、後者をノン・アサーティブ(非主張的)またはアグレッシブ(攻撃的)と呼びます。
アサーティブ・アサーティブネス・アサーション
アサーティブの4本柱は「率直・誠実・対等・自己責任」です。 「率直・誠実・対等・自己責任」は「ラケット」の正反対のコミュニケーション能力です。
アサーティブ(Assertive)
アサーティブ(assertive)は、アサーションの形容詞です。 アサーティブは、自己主張ですが、誤解を招くことのないようにするために、自分を率直に表現するということとしたほうがいいでしょう。
アサーティブネス(assertiveness)
アサーティブネス(assertiveness)は、自分を率直に表現しあう関係です。WIN-WINというように、ビジネス上の問題は、他者との関係で起こります。
アサーション(assertion)
アサーション(assertion)は、自己主張ですが、誤解を招くことのないようにするために、自分を率直に表現するということとしたほうがいいでしょう。
アサーティブの4本柱
「率直」であること。
「率直」とは、遠まわしな表現をしたり、くどくど言いわけしないで、気持ちや自分の意見をシンプルな言葉で表現することです。 自信がなかったり、責任回避をしようとすると、知らず知らずに率直さを欠いた表現になり、結局相手を遠ざけてしまいます。
「誠実」であること。
「誠実」とは、自分にも相手にも、正直に向き合うこと。 自分を抑えるのは、正直な自分を隠しているので、心から向き合うことがない。 だから相手はつまらないと感じます。 でも自分を抑えた人は相手のためにしたことと思っています。 だから気持ちがすれ違う。 いくら相手を思って抑えても、それを喜ばれることはありません。 心を向けずに表現するのは正直ではないので報われることはありません。
「対等」であること。
「対等」というのは、自分が相手よりも上だとか、相手より下だとか、敵対的な考えにとらわれることなく、同じ立場の人間として向き合うことです。 仕事はチームワークで進めることが多いので 、役割で上下関係が出来たりします。 しかしそれと人間であることは別です。 役割上命令したり、されたりしても、人としては対等なのです。 対等な扱いをしない人は、自分より弱い人には見下しがち。なにより自分を自分で見下しては自分が可哀想。
「自己責任」であること。
「自己責任」とは、自分の行動は自分が選択する、その結果にも自分で責任を持つこと。人の言いなりになったり、人のせいにしないことです。 人に譲る人は、言葉にしないけど、人のせいにしてしまう。 気がついていないけれど、これが自分を疎外する原因になります。
マインドフルネスにできること
人生100年時代のマインドフルネスにできることリストです。
- マインドフルネスはトラウマ配線をつなぎ直します。
- マインドフルネスは極めて有効な「ストレス低減法」です。
- マインドフルネスは一切の評価をしません。
- マインドフルネスは「ありのまま」を受け入れます。
- マインドフルネスは「いまここ」に集中します。
- マインドフルネスは「つながり」を注意深く実践します。
- マインドフルネスは「一切皆苦」という真理を原点にしています。
- マインドフルネス瞑想はマインドフルネスの一部です。
- マインドフルネスは「二分化的思考」をしません。
- マインドフルネスは医学、心理学、心理療法にも活用されています。
- マインドフルネスでは「失敗=悪いこと」ではありません。
- マインドフルネスは人を生きやすくし、「し合わせ」につなぎます。
マインドフルネスで私の人生、こんなに生きやすくなり、「し合わせ」につながりました!
まとめ
感情と行動は別物です。ラケットは、感情に行動を乗せて、相手の感情に訴えて行動させます。 支配が隠されています。 反してアサーティブは、感情と行動を切り離します。 嘘がなく誤解を招かない爽やかなコミュニケーションを可能にします。 マインドフルネスは、感情と行動は切り離すだけでななく自分を行動に没入させます。全部、自分に備わっている智慧しか使いません。自分の智慧を使うとウェル・ビーイングな気持ちを愉しむことができます。
ゲンキポリタン大学
「ゲンキポリタン大学」では、「社会人基礎力」をコアに<人生100年時代の曼荼羅>を描くように、ライフシフトをバックアップするさまざまな講座を、さまざまな方を対象に、さまざまな形態で開催しています。ご都合に合わせた形態をお選びください。
「社会人基礎力」(全6回)
- 人生100年時代社会人基礎力3つの能力
- 社会人基礎力①12のの能力要素
- 社会人基礎力②前に出る力を育てる主体性と8つの基準
- 社会人基礎力③考え抜く力を育てる思考法
- 社会人基礎力④チームで働く力
- 社会人基礎力に追加された3つの視点
GTD®勉強会
- 社会人基礎力|GTD①マンダラ思考で情報をゴエスする
- 社会人基礎力|GTD②頭の中の「現実」もすべて把握する
- 社会人基礎力|GTD③アセスメントを設定して「できる」行動をリストにする
- 社会人基礎力|GTD④アセスメントのために見極める
社会人基礎力|GTD⑤マンダラ思考で整理する
社会人基礎力|GTD⑥システムをマンダラ思考で見直す - 決定版「図解」十二縁起
コラム 自我と交流分析
- 100年「し合わせ」な整え日記
- 自他肯定をライフスタイルにする『お粥さんプロジェクト』
- 人生の方程式から外れない<イマジン>3つの自我の使い方
- メンタルモデルを変える5つの心とエゴグラム
- 般若のゴエス|自分を忘れるアサーティブ・コミュニケーション
- 般若のゴエス|アサーション・コミュニケーション|率直について
- ロジカルシンキング
- ラテラルシンキング
- システム思考
関連サイト
- アサーティブ/アサーション(変身資産)
- ライフスキル
- ライフプラン(金融資産)
- ライフデザイン
- マインドフルネス
- 睡眠/呼吸(活性化資産)
- 生産性資産
- パートナー資産
- 3倍とんがる!モチベーションの作り方
- 三宝院沙門の宇宙船地球号
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