過去の評価に左右されることはありませんか?
過去は変えられないと言いますが、それは嘘です。ヒトは今この瞬間しか生きられないからです。
人生100年時代に生きている私たちは、限りなく200年時代に突き進んでいます。
長く生きるということは、過去を変えるチャンスに恵まれているのです。
いまの私次第で過去の意味を変えられるのですから。
何をしたいのか、どこに住んで、どうなりたいのか。途中で変わってもいいから、夢に日付を刻んだら、過去の評価を気にしないで、いまこの瞬間のあり方とやり方で過去を変えましょう。
ヒトには『結晶性知性』と『流動性知性』があります。
人工知能も大事ですが、『結晶性知性』と『流動性知性』は私たちに備わっている知性です。
永年かかって積み上がってきた『結晶性知能』の総和は人工知能を上回る国の財産、『結晶性知能』を磨いて過去を活かすようにしたいものです。
『結晶性知性』と『流動性知性』
家だってイノベーションとリノベーションがあるように、まして知性のある人間には、リ・デザイン次第で想像できない変身ができるものです。ヒトには『結晶性知性』と『流動性知性』があります。
『結晶性知性』とは、個人が長年にわたる経験、教育や学習などから獲得していく知能のことです。古いモノに新しい質を足していけば知性は独特の発色を放ち輝きます。リノベーションに近く主に修復や再生を意味します。永年培ったものは、新しいモノには真似できないきらめきがあります。
『結晶性知性』は、歴史を重ねて残り続けてきた普遍的な物事と相性が良い気がします。
『流動性知能』は、新しい環境に適応するために、新しい情報を獲得し、それを処理し、操作していく知能であり、処理のスピード、直感力、法則を発見する能力のことです。時流を掴み乗って行くときに役立ちます。家でいうならイノベーションに近い。つまり新築です。
『結晶性知性』も『流動性知性』も、どちらも斬新な発想に貢献します。
6本の柱をリノベーションする
日本の場合、ヒトの一生は一般に「自由(良識)」という土台の上に6本の柱で構成されています。知性教養・健康・仕事・家庭・財産・趣味の6つですが、相互依存の関係にあります。
知性教養
人生100年時代には、マルチステージを生きるという前提があります。情報が安く簡単に入手できるようになった分、社会変革も短期間で起こるのが定説になっていて、盲目的に生涯学習は必然だと考えられています。
全体的な教養の底上げも大切ですが、専門的スキルでは<どう活躍するか>、<何を学ぶか>を決断した上で<どのように学ぶか>以上、社会人基礎力「3つの視点」が必要です。

間違うと時間と費用をムダにしてしまうので、大きな損失なので注意したほうがいいですね。
①知識及び技能②思考力、判断力、表現力等③学びに向かう力、 人間性等が「学びの3本柱」としては随分以前から改善の必要とされていた課題です。ようやく2020年になって発表された新しい学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」の視点からの学生主体型を重要視している点を参考にしたほうがいい気がします。
「なぜ」を深く考えない「詰め込み」ではなく主体的に積極的に聞き、考えながら表現することで深く自身に浸透させていくスタイルです。詰め込みではなく主体的に積極的に聞き、考えながら表現することで深く自身に浸透させていくスタイルです。
どのように学ぶのがいちばんいいのかは、学ぶヒトがいちばん知っていたのではないかという気がします。


焦土と化した敗戦から立ち上がるしかなく、国に我が身を委ねて生きる集団群像劇のようなスタイルでは、心理的に全く違う現代人には適用するはずもなく、「し合わせ」になれるとは思えないのですが、永年人々が求め続けた普遍的な「し合わせ」があります。
ライフシフトは否応無しの世の流れですが、働き方には長い歴史に裏付けされた普遍的な生活の智慧があります。富山の薬売りがなぜ成功して、なぜ終わったのか。形態は変わっても根っこは変わらないのです。その意味で老いも若きもけものみちで生き抜くような自立した主体性を育む社会人基礎力を自ら猛勉強で学ぶことが必要なのではないでしょうか。
子どもってなにが面白いのか、動いているだけにしか見えないけど、ゲラゲラ笑ってるじゃないですか。あの感じですよね。多分「なにが面白いの?」と聞いても「別に。」としか答えないと思いますよ。楽しみながら猛勉強するので、猛勉強というより遊びまくってる感じじゃないでしょうか。
いまはYouTubeでも専門スキルが学べるので、主体性を持った同じ志を持つヒトと話し合いながら智慧と知識と教養知性を深めていくのもおすすめな学習法な気がします。
健康
自分のライフステージを想像してみてください。
知性教養・仕事・家庭・財産・趣味を楽しみ健康に終活を過ごしている姿を思い浮かべてください。
健康の大切さを感じることでしょう。心臓が止まれば死にますが、心臓は休みなく続く呼吸によって維持されています。健康のキーワードは、テンポのよい「呼吸」にあります。
『結晶性知性』と『流動性知性』で<呼吸>をリノベーションしてみましょう。
『結晶性知性』に培われた驚異の般若の呼吸には、アインシュタインだって知っていたら、もっと長生きしたと地団駄踏むでしょう。

仕事
どのように社会から認められたいかは重要なテーマになる気がします。
他者と比べる必要はありません。自分が納得できることが大切です。
期日を切って「◯◯◯◯年までにマネジャーになる」「◯◯◯◯年に独立する」になるというように目標を定めて、クレドにして毎日、目を通すことをおすすめしますが、手帳でもスマホのメモ帳でも大丈夫です。
あるいは大リーガー大谷翔平選手が、高1の時に書いたという『大谷マンダラ』のように図表にして毎日確認することで結晶性知性として育ちます。
長い先の目標は緊急性がないので、後回しになりがちなので、行動が忘れられがちです。
緊急のことは重要でなくても優先順位の上位になりますが、緊急性のないことほどルーティンにして行動を重ねるようにしましょう。
ルーティンにして行動していないと、納得できるものがなにもないということになるので、注意しましょう。『結晶性知性』と『流動性知性』で<仕事の習慣>をルーティンを使ってリノベーションしてみましょう。
家庭
そう聞かれたら「「し合わせ」な家庭」と大半のヒトは答えます。
それでは甘い結婚生活も崩壊のはじまりです。
最近は当たり前の規範意識のないヒトもいますが「生活」ですから、家族を守って社会で生きることが前提で、規則があります。勝手気儘に暮らす訳ではありません。

- どんな父親、母親になりたいか
- どんな子育てをするのか
- なりたい家族像
- 妻(夫)に対する気持ちの持ち方
- 子どもに対する気持ちの持ち方
- 互いの父親・母親に対する気持ちの持ち方
- ライフイベントの具体的なプラン
- ファイナンシャルプラン
- 家族のルール
- 家訓
- ライフシフトのイメージ
好きで一緒に暮らしたいで結婚された二人の場合、案外考えていなかったことが多いのではないでしょうか?
『結晶性知性』と『流動性知性』で<家庭のあり方>をリノベーションしてみましょう。
金融資産(ファイナンシャルプラン)
複利の魔法を味方につける
人生が長くなれば、複利の恩恵も受けやすくなる。退屈な話題だと感じるかもしれないが、物理学者のアルベルト・アインシュタインは、複利を世界七不思議と並ぶ8 つ目の驚異と呼んでいた。
複利の効果について考えてみるのも無駄ではないかもしれない。
まず、金融における複利について見てみよう。
あなたが20歳のときに、4%の複利で100 ドルを投資したとする。
すると50歳のときには100 ドルが324 ドルになり、70歳のときには711ドルに増えている。
では、20歳のときではなく、40歳まで投資を先延ばししたとしよう。この場合50歳で324 ドルの資金を得るためには、100 ドルではなく219ドルを投資しなくてはならない。投資を50歳まで先延ばしした場合は、70歳のときに711 ドルを手にしようと思えば、324 ドルを投資しなくてはならない。長期間投資すればするほど、複利がたくさん仕事をしてくれるのだ。
複利の魔法がものを言うのは、資産運用だけではない。複利は、スキルや健康や人間関係への投資など、時間を味方につけられるタイプのほかの投資でも有効だ。新しいスキルを学ぶための投資を例に考えてみよう。あなたが現在55歳で、65歳で引退するつもりだとすれば、いま新しいスキルの習得に投資しても、それほど大きな恩恵は紛られないかもしれない。しかし、75歳まで働くとすれば話は別だ。この投資が意味をもってくる。投資の恩恵を受けられる期間が長くなるからだ。
同じことは、健康への投資についても言える。あなたが60歳で、100歳まで生きるとすれば、70歳まで生きる場合に比べて、いま健康に投資することの意義は大きい。複利効果が作用する結果、期待できる投資収益が大きくなるからだ。(「ライフシフト2/100年時代の行動戦略」より)
『結晶性知性』と『流動性知性』で<金融資産>をリノベーションしてみましょう。
趣味


たとえば仕事と全然関係のないスポーツの世界やアウトドアの世界、音楽の世界は別世界です。


人生100年時代といってもやることは多く、時の流れが早いので、上達方法として、何をするにしても「目標」と「期限」を習慣にしたら楽しみも深くなり、高齢になったときには『結晶性知性』を活かしてボランティアとして活躍できます。

『結晶性知能』を大切にする文化に期待
相次いでいるネガティブで短絡的な事件の背景には、表面に出ない『奥深い闇』があります。
時流に乗る文化は知性教養・仕事・家庭・財産・趣味の6本の柱が最近崩れてきている気がします。
後退の原因は数多いですが、危険水域にあり、家庭・職場のあり方を見つめ直す時期にきていることは確かなようです。

まとめ
ライフシフトは、時流ではありません。長寿+情報社会がもたらした否応無しに受け入れざるを得ない社会システムです。老いも若きもけものみちで生き抜くような自立した主体性を育む社会人基礎力を自ら猛勉強で学ぶことが必要な気がします。その師匠となるのが子どもたちです。
子どもってなにが面白いのか、動いているだけにしか見えないけど、ゲラゲラ笑ってるじゃないですか。あの感じですよね。多分「なにが面白いの?」と聞いても「別に。」としか答えないと思いますよ。楽しみながら猛勉強するので、猛勉強というより遊びまくってる感じじゃないでしょうか。

ゲンキポリタン大学
「ゲンキポリタン大学」では、「社会人基礎力」をコアにライフシフトをバックアップするさまざまな講座を、さまざまな方を対象に、さまざまな形態で開催しています。ご都合に合わせた形態をお選びください。
「社会人基礎力」(全6回)
- 人生100年時代社会人基礎力3つの能力
- 社会人基礎力①|3つの能力と12の能力要素
- 社会人基礎力②|「前に踏み出す力」を育てる3つの能力要素
- 社会人基礎力③|「考え抜く力」を育てる3つの能力要素
- 社会人基礎力④|「チームで働く力」を育む6つの能力要素
- 社会人基礎力に追加された3つの視点
- 12の能力要素①社会人基礎力【主体性】の鍛え方
GTD®勉強会
コラム
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- 自我と交流分析
- 自他肯定をライフスタイルにする『お粥さんプロジェクト』
- 人生の方程式から外れない<イマジン>3つの自我の使い方
- メンタルモデルを変える5つの心とエゴグラム
- 般若のゴエス|自分を忘れるアサーティブ・コミュニケーション
- 般若のゴエス|アサーション・コミュニケーション|率直について
- ロジカル・シンキング
- ラテラル・シンキング
- システム思考
- 無形資産
- 有形資産(金融資産)
- 自分忘れと自分探し
- 社会人基礎力【主体性】の鍛え方:責任を引き受ける
- 社会人基礎力【主体性】の鍛え方:愛を駆け引きに使わない
- 社会人基礎力【主体性】の鍛え方:自分を愛せる、肯定できるヒト
- 社会人基礎力【主体性】道理・真理に通じていて、なるようになると達観できるヒト
- 社会人基礎力【主体性】過去の評価に左右されないヒト
関連サイト
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