ホルモンが人生を決める、呼吸は水のように洗う|般若の呼吸

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人生はホルモンをまといます。ホルモンは嘘をつきません。努力はホルモンに勝てません。呼吸は水のようにストレスと人生を洗います。ホルモンは呼吸と二人三脚でマルチステージを生きる無形資産(活力資産・生産性資産・変身資産)を育みます。人間はヒトである前に動物なのです。

ホルモンはクリエイティブなもので、ポジティブフィードバックとネガティブフィードバックがあります。クリエイティブな人生のためにいかにしてポジティブフィードバックを手に入れるか、

100〜200年時代を生きる永遠のエクスプローラーのために、身体まるごと思春期を生きるホルモンの持ち主になる戦略をご紹介します。

般若の呼吸は「放下著(ほうげじゃく)」する呼吸。放下著とは、「放下」は手放す、投げ捨てるという意味で、「著」は助辞です。 「放下著」は「すべてを投げ捨ててしまえ」ほどの意味です。すなわち煩悩妄想はいうに及ばず、仏や悟りまでも捨て去る、すべての執着を捨て去れ、すべてを放下せよ!というわけですが、<般若の呼吸>それを呼吸でやってしまいます。

人生はホルモンでできている。

コルチゾール
たとえば愛情ホルモンと言われる「オキシトシン」はストレスホルモンと呼ばれる副腎皮質ホルモンと比べると軽んじられてきました。現代では人間の絆を維持する重要なホルモンとみなされています。

身体には、必要なときに、必要な量を、必要とする部位へ、必要な期間(または時間)、ホルモンを送り届ける巧妙なシステムが備わっています。
たとえばストレスホルモンと呼ばれている副腎皮質ホルモンであるコルチゾールを例に説明します。上の人体図で表したように、ストレスを受けて、大量のコルチゾールが必要な事態が生じると、その情報が神経系を介して脳の視床下部に伝えられます。すると視床下部は、副腎皮質刺激ホルモン放出します。
このホルモンは、下垂体(脳下垂体)前葉(ぜんよう)を刺激し、そこから副腎皮質刺激ホルモンを分泌させます。

血管

下垂体前葉から分泌された副腎皮質刺激ホルモンは、血液とともに全身を巡り、腎臓(じんぞう)の上にのっている副腎の皮質の部分に到達し、そこにある細胞の受容体と結びつきます。
すると、副腎から多量のコルチゾールが分泌され、血液によって必要とする部位まで送り届けられます。
ホルモンは、このように血液によって目的とする部位へ運ばれると考えられてきましたが、最近では、そのホルモンを分泌した細胞自身にはたらくオートクリン作用(ある細胞が産生し分泌した物質が,産生細胞自身に作用すること)や、近くの細胞にはたらくパラクリン作用(細胞からの分泌物が大循環を介さず,直接拡散などにより近隣の細胞に作用すること)のあることもわかってきました。


ところで、分泌される量が多すぎると、コルチゾールが過剰になり、クッシング症候群(コルチゾールの作用が過剰になり、体重が増えたり、顔が丸くなったり、血糖値や血圧が高くなる病気)が起こります。逆に、必要とする時期に必要な量の副腎皮質ホルモンが分泌されないと、アジソン病(副腎機能の低下から、副腎ホルモンが不足する病で、脱力感や疲労感、がんなど)
このようなことがおこらないように、私たちの身体には、状況に応じてホルモンの分泌量を調節するシステムが備わっています。調節機能が働く暮らしをすることが大切です。

神通川

そのために私たちができることは、正しい呼吸(般若の呼吸)、正しい睡眠(般若の睡眠)、正しい方法を観察、検証しながら、人生の川を渡って、あなたがロールモデルになってエンドレスにワンダフルを体現することです。たくましいホルモンはコミュニケーションで育つからです。

正しい生活なんて羊のようだと考えるヒトは少なくありません。
「従順=正しい」という思い込みがあるからですが、すでに主体を妄想に譲っているといえます。
ヒトは身体に対して主体的に行動しなければマネジメントできないので、身体は与えられた環境に悲鳴をあげて暴走するしかなくなります。

ロールモデル(模範)になるために、ますマインドフルネスからはじめましょう。マインドフルネスになるには、どうすればいいのか、お話します。

マインドフルネスからはじめよう

マインドフルネスとは、なんでしょう?
「瞑想」だと思い込んでいる方が少なくありませんが、違います。
マインドフルネスとは、対象になりきった状態のことです。対象とは、いま、ここ、この瞬間、目の前の取り組もうとしていることです。

たとえば瞑想になりきった状態。洗濯になりきった状態、料理になりきった状態。
ヒトは形あるものですが、実体はあるようでありません。のコーラ瓶のようなものです。
ラベルはコーラですが何も入っていないので、お茶でもコーヒーでも砂でも入ります。
砂でいっぱいのコーラ瓶を、ラベルを見ただけではコーラと勘違いすることはあっても、コーラだとは言わないでしょう。

ヒトという容器のなかにはなんでも入ります。仕事中は仕事が入っているのが正しい状態です。勉強中は勉強が入っています。ヒトは名前というラベルを貼った空の容器でしかないのです。

空の瓶に何を入れるか。マインドフルネスの本質は「諸行無常」どんどん変わります。つまりライフシフトはマインドフルネスな時を実践する人生のよろこびの最右翼なのです。

マインドフルネスの本質は「諸行無常」

マインドフルネス
マインドフルネスとは、いま、ここ、この瞬間、目の前にやろうしていることになりきることです。

マインドフルネス(なりきった状態)になるには、どうすればいいのか。
集中することで、マインドワンダリング(心の迷走)を断ち切ることです。
このトレーニングを形にしたのが禅です。

マインドフルネスを「瞑想」と勘違いしたのは、目的をトレーニングを混同したからです。禅は良い悪いの判断はしません。すべて受け入れて、いま、ここ、この瞬間に対象に、ただ、なりきりきります。この訓練法が「瞑想」です。

なりきれず放置していたらどうなるか?それを調査した、ハーバード大学のデータがあります。

一日の半分は、心ここに在らずのゾンビ状態

マインドトーク&マインドワンダリング

仕事中のときに、散歩が紛れ込んでいたら、自分でも散歩なのか、仕事中なのかわからなくなります。この状態がマインドフルネスではない状態です。多くのヒトがなにかに取り組んでいながら、他のことを考えている。マインドトーク、つまり「心の迷走(マインドワンダリング)」があります。
たとえば、口うるさい上司が目の前からいなくなれば、ストレスを感じなくなるのが健康な状態ですが、いなくなっても、潜在意識のレベルで過去のことを思い出したり、未来を予測してストレス反応を起こします。こうなると目の前にはストレスがないはずなのに、絶えずいまそこにある危機を認識してダメージを受けてしまうのです。妄想によって現実に身体的なトラブルが生じます。
ストレスホルモン、コルチゾールの絶え間ない分泌が身体にダメージ
を与えます。その典型的な症状が『自律神経失調』です。

キラーストレスとストレスの連鎖

自律神経失調ストレス反応を引き起こすホルモンを総称してストレスホルモンと呼んでいますが、それだけに長時間続くと副腎皮質ホルモン自体がダメージを受けて、高血圧、胃潰瘍、糖尿病の原因になります。ホルモンを放出続けた副腎も消耗して無気力になります。さらに視床下部には、オキシトシンを産出する神経細胞があり、ストレスから身を守る役割を担っています。

ストレスが積み重なると心拍数・血圧があがりキラーストレスの危険が増大します。
血管の破裂が起こると脳出血が起こり、さらには心不全や癌など命に関わる病が起こります。
このレベルは太古の昔にはなかった人間の限界を超えた反応です。
キラーストレスとは、死に至るストレスのことです。

ストレスの連鎖とはなんでしょう?
過去に体験したネガティブな出来事で感じたストレスが、共通するネガティブな出来事の発生を予測するだけで、恐怖や不安を先回りして感じてストレスを再生産してしまうのです。
ストレスで傷ついたトラウマ(キラーストレス)によってコルチゾールが過剰に分泌されます。

マインドワンダリングなゾンビタイム

マインドワンダリングなゾンビタイム

上司と一緒にいるときだけストレスを感じるのではなく、生活の大半の時間がマインドワンダリング(心の迷走)に占有されてしまうのです。自動思考でマインドトークが起こってしまいます。

マインドトークは「自分の内側で無意識に行われる対話」のことで、怖ろしいものに自動思考(=無限ループ)があります。自動思考に乗っ取られると、心ここにあらずになり、自分が自分でなくなりますが、外部からはわかりにくいので問題がないように思えます。マインドトークの状態が一日にどの程度あるのか、調べたデータを公表したのがハーバード大学です。

それによる一日の47%がマインドトークに充てられていると判明したのです。
たとえば国会中継をパッと見るだけで寝ている議員がいたり、おしゃべりをしている議員がいます。聞いている議員もたくさんいますが、頭の中はわかりません。このうちどの程度審議に集中しているでしょうか?キラースストレスは人生を変えてしまうだけでなく、命すら奪うのです。

スポーツに感動するのは、技の技術力もありますが、意識が競技に集中している緊張感にあるのではないでしょうか。緊張感を持った暮らし方が技を育みますが、緊張感と深い関係にあるホルモンが男性ホルモンと呼ばれるテストステロンです。スポーツ中継に反して国会中継に緊張感が薄いのは、雑念プラス構成する議員の年齢層が高いという不可抗力ともいえる現実が潜んでいるようです。

テストステロン

男性ホルモン(テストステロン)

男性ホルモン(テストステロン)は、筋肉を作って皮下脂肪を蓄えにくくします。やる気ホルモンと言われるほど、やる気に影響します。テストステロンは、女性の身体にも出ています。

筋骨隆々、精力絶倫というイメージで語られることが多いテストステロンですが、テストステロンの主な働きは、そのイメージ通りに、まず骨や筋肉を大きくし、男性特有の筋肉質な体のライン、いわゆる「筋骨隆々」にします。

またテストステロンは、内臓脂肪がつくのを抑え、造血作用や動脈硬化を防ぐ作用のほか、筋肉量の増加や脂肪の燃焼、仕事への意欲さらに性欲とセックスの持続力の向上を図ることができる男性にとってテストステロンはいいことずくめのホルモンです。

しかし、男性ホルモンは10代後半に分泌量がピークをむかえます。その後は、減少の一途を辿り、その後、30歳を超えるあたりから疲れや、抑うつ症状、性欲の低下と性機能障害に悩まされることがあります。

テストステロンの分泌を低下させてしまう要因として、真っ先に挙げられるのが「ストレス」です。適度な緊張は良いのですが、強いストレスがかかると、それに対抗するため「コルチゾール」が分泌されますが、これが大切なホルモン「DHEA」を浪費。テストステロンの原料が減り、結果的にテストステロンの分泌が低下します。

テストステロンの分泌量が低下することのメリットは無に等しいのです。テストステロンは、精神活動や老化を司る細胞小器官であるミトコンドリアの健康を保ったりする様々な作用が最近解明されてきました。人間が、動いたり、考えたり、恋をしたりすることができるのは、ひとえにエネルギーがあるからです。そのエネルギーをつくっているのが、「ミトコンドリア」と呼ばれる細胞内小器官なのです。

努力はホルモン分泌のメカニズムに勝てない

テストステロン減量で性機能も記憶力も低下

テストステロンが減ってしまうと性機能だけでなく、ものごとの判断力、決断力が鈍り、記憶力などの認知機能がダウンします。また元気がなく抑うつ状態になります。

筋肉量が減ると、内臓脂肪が増え、また骨も弱くなります(骨粗患症)。
テストステロン低下症は体力面だけでなく、精神機能にも重大な結果をもたらすことから、新たな生活習慣病として重視されています。
男性としての外見と主な特質を特別な効果があるのが男性ホルモンなのです。

「男性ホルモン」と呼ばれているテストステロンは女性にも欠かせないホルモンです。
「愛情ホルモン」「「し合わせ」ホルモン」と呼ばれているオキシトシン、どちらも、長期間ストレスが続くと、減量してしまい、新たな弊害の原因になります。
男性ホルモンが十分に機能しなければ、男性も女性も、自由で豊かなライフステージやライフプランを破壊します。
ライフサイクルライフステージライフシフトライフプランライフデザインライフスキルライフゴエス

考えていることと行動が一致しないという問題

人間は人間である前に動物です、ホルモンのメカニズムはヒトが生物として生存するための生物学的なメカニズムであり、紐解いていけばいくほど体内でなにが起きていたのか驚きます。
努力はホルモン分泌のメカニズムに勝てないのです。

セロトニン

恋人と喧嘩した寂しさを我慢して仲直りのタイミングを待つ。ところが愛情ホルモンであるオキシトシンが弱いと、他の異性に走ってしまうことが起こります。相手を信じていた人には「理解できないと映り、「この尻軽女め!」となじるようなことになります。

許してと土下座して謝っても、謝罪したのが嘘のように関係がもつれるヒトがいます。考えていることと行動がバラバラになるのは意志が弱いと考えがちですが、生育環境が原因でオキシトシンが乏しいヒトの場合、ホルモンバランスの乱れから言行不一致が生じるのです。ヒトはホルモンに支配されているのです。

恋愛の事例にしましたが、片付けができない、なにをやっても続かない・・・同じようなことは、仕事でも勉強でもスポーツ、家庭生活でも起こるのです。金融資産でも、無形資産でも、ライフシフトでも、努力はホルモンのメカニズムに勝てないのです。

コルチゾール

コルチゾール

コルチゾールは、副腎皮質ホルモンである糖質コルチコイドの一種で、ヒドロコルチゾン (hydrocortisone) とも呼ばれています。炭水化物、脂肪、およびタンパク代謝を制御する必須のホルモンです。

コルチゾールは一定の量を超えて増え続けると脳にダメージを与えます。
海馬は記憶、感情に関わる部位で、脳に溢れたコルチゾールが海馬の神経細胞が減少します。

ストレスを受けた時、ストレスホルモンが分泌され、心拍数があがるのは体が動きやすくするためのもので、ストレスが立ち去ると心拍数は下がる仕組みになっています。

しかし時代は太古の昔と違い、頻繁にストレスを感じるようになっているので、ストレスホルモンは過剰に分泌されてしまうのです。脳がコルチゾールから守るメカニズムが通用しない暮らし方に陥るのです。

危険な反応は複数のストレスがかかったとき。顕著になります。
一定の許容量を超えると、ストレス反応が暴走し、コルチゾールが分泌され続けて、交感神経は優位になりっぱなしになります。

コルチゾールには、心拍数を増やしたり、血液を固まりやすくしたり、血糖値を上げたり、免疫機能を下げたりといった作用があります。また、扁桃体の指令は自律神経にも送られて交感神経を優位にし、それによってアドレナリンが分泌されます。すると血管が収縮して、血圧が上昇し、血流が悪くなります。血流障害によって血管が詰まると心筋梗塞や脳梗塞に、血糖値が上がり続けると糖尿病に、というように命にかかわる病気を引き起こすのです。


さらに、ストレスで交感神経が優位になると、免疫細胞の代表であるNK細胞(がん細胞を攻撃する兵隊役である、リンパ球の一種)の働きが弱まるうえ、体内の活性酸素も増え、がんにもなりやすくなります。このようにストレスは放っておくと、非常に危険なストレス反応によって死に至る病を引き起こします、

コルチゾールは目覚めとたときが一番多く、眠るときには少なくなるのが、健康な人の状態です。
コルチゾールの「日内変動 Circadian Rhythm」と言われる現象です。日内変動のリズムに反して、コルチゾールが過剰に分泌されたり、逆に分泌されなかったりすると、体調が大きく変動し、不調を余儀なくされます。

つまり、どんなに努力しても、正しくない努力を続けたら、ホルモンバランスが崩れて、ハッピーになれないことを物語っています。

マルチステージの時代を生きるためのホルモンバランス


年金制度の変更につぐ変更が物語るように、昭和の典型的な生き方だった20代前半まで学び、その蓄積をベースにその後60代、場合によっては70代まで働き、引退生活に入る。3ステージの人生は完全終了しています。

マルチステージでは、こんな「画一的な一斉行進」は終わり、各人の人生の状況に合わせて、学び直しと労働のステージが繰り返し訪れる。今後も人生は多様化していきます。マルチステージを活気のあるものにするには、努力だけではどうにもなりません。器の中にある細胞とホルモンを自らが活性化させ続けるのは自分の役割です。100〜200年続く人生では、自らの針路を幅広くとって模索する「エクスプローラー」、自由と独立を重視して小さなビジネスを営む「インディペンデント・プロデューサー」、さまざまな仕事や活動に同時並行で関わる「ポートフォリオ・ワーカー」として年齢とリンクしない。50代のエクスプローラーがいてもいいし、30代のポートフォリオ・ワーカーがいてもいい時代に私たちは生きています。
呼吸・睡眠・マインドフルネスなルーティンワークでホルモンバランスが整う努力が活きる器でありたいですね。

まとめ

インディペンデント・プロデューサー

正しい生活なんて羊のようだと考えるヒトは少なくありません。「正しい=従順」という思い込みがあるからですが、すでに主体を妄想に譲っているといえます。ヒトは身体に対して主体的に行動しなければマネジメントできないので、身体は与えられた環境に悲鳴をあげて暴走するしかなくなります。

呼吸は水のように人生を洗います。人生はホルモンをまといます。ホルモンは嘘をつきません。ホルモンは呼吸と二人三脚でマルチステージを生きる無形資産(活力資産・生産性資産・変身資産)を育みます。

100〜200年続く人生では、自らの針路を幅広くとって模索する「エクスプローラー」、自由と独立を重視して小さなビジネスを営む「インディペンデント・プロデューサー」、さまざまな仕事や活動に同時並行で関わる「ポートフォリオ・ワーカー」として年齢とリンクしない生き方が当たり前の時代。50代のエクスプローラーがいてもいいし、30代のポートフォリオ・ワーカーがいてもいい時代に私たちは生きています。

呼吸・睡眠・マインドフルネスなルーティンワークでホルモンバランスが整う努力が活きる器でありたいですね。

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